ビル・ゲイツ氏に聞く--Zuneの展望とOffice刷新の真意 - (page 3)

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2006年11月24日 15時10分

 XML形式を採用したのには大きな理由があります。1996年に当社やその他の企業が行った活動を機に、XMLはリッチデータを交換する手段となりました。それまではアプリケーションやコマンドの構造を理解していなければ、文書からデータを読み出したり、書き出したりすることはできませんでした。バージョンに極度に依存することもありました。今は「この範囲のXML名前空間にしたがってデータを読み出せ」と指示するだけです。

 われわれはXML形式の文書に多額の投資を行いました。すべての文書を以前の形式で保存するように設定することもできます。そうでない場合は新しい形式で保存されます。これは新しい取り組みですから、進めるかどうかは熟考しました。「やるべきだ」という確信が持てたので、標準にしたがう形でこの形式を取り入れたのです。

--現在は行われていないものの、未来のインフォメーションワーカーは従事する可能性のあるタスクにはどのようなものがありますか。

 新しい重要な活動としては、まずリアルタイムコミュニケーションがあります。(ごく普通の卓上電話を指さしながら)現在は電話会議をする時に、参加者が同じ画面を共有することはできません。席を外している間に電話をかけてきた相手を見ることもできません。今日の電話は、いずれはタイプライター以上の笑い話となるでしょう。われわれはまず「Office Communicator」を開発しました。このツールを使えばビデオを利用したり、ボイスメールや電子メールを統合したりすることができます。これが1つ目です。

 2つ目はコラボレーションです。これはSharePointと深く関わっています。3つ目はビジネスインテリジェンスです。これは消費者や企業の売買タスクの支援と密接に関係しています。この分野では、重要な意味を持つ取り組みをたくさん手がけていきたいと思っています。

 当社にとっては、今はとても楽しい時期ですね。何と言っても、Office 2007は大きなプロジェクトですから。これからは一歩引いた視点から現状を眺め、新しい目標を定めることになるでしょう。

 先ほど挙げた分野とは別に、携帯電話との関係も重要です。Office 2007とWindows Mobileはとても相性がよいので、携帯電話、Office、およびその周辺には多くの可能性があると思います。

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