なぜ、Airbnbは“理想の家”を建てたのか--共同創設者ジョー・ゲビア氏に理由を聞いた - (page 2)

--「吉野杉の家」は地元のもので作られているのでしょうか。

 木材は吉野の杉を用いて建てています。また、家の中にある家具、食器も吉野で作られたものを使用しています。家で振る舞うお酒も吉野で醸造されたもので、私も試飲しましたがとてもおいしかったです。

1階はダイニング
1階はダイニング
「吉野杉の家」の家具や食器などはすべて地元で作られたものを使用している
「吉野杉の家」の家具や食器などはすべて地元で作られたものを使用している

--日本では民泊解禁の話もあり、年間の営業日数が180日以下であれば民泊を認める方向で進んでいます。この数字についてはどのようにお考えでしょうか。

 ホームシェアリングだけで見れば、日本は進歩してきました。今回の件も、公平だと思いますし進歩した形だと思います。詳細は勘ぐりながら考えるのも良くないと思いますが、今後きちんとした形で調和のある、バランスの取れた規制を話し合いながら決めていきたいです。

--現在、ベルリンなど民泊を禁止する地域も出てきました。こうした地域でも再度民泊を推し進めていくのでしょうか。

 もちろん、国によって規制は異なりますので、それぞれの国と話し合いながら、私たちとしては適切な形でお手伝いしたいと考えています。日本の場合だと、2020年に向けて訪日観光客数の目標値を、政府は4000万人と掲げています。2015年と比較すると倍の数字とかなり強気の目標値だと思います。ただし、自宅をシェアすることができれば、日本の方々も政府の数字達成にお手伝いできるのではないでしょうか。

--日本へのリピーターも増え、訪日観光客の関心も都心から地方へ移ってきていると感じています。Airbnbとの相性も良さそうです。

 おそらく前でしたら、地方にそれほど宿数が無かったため、泊まるのは困難だったと思います。でも、今ではスマートフォンがあれば簡単に予約できますし、プロセスそのものが簡単になりました。

--地方のコミュニティは一般的に閉鎖的と言われています。Airbnbがコミュニティに受け入れられるには何が必要でしょうか。

 私たちのサービスは、信頼されているゲスト、ホスト両方を仲介するものです。このため、村に住んでいる方から見ると、“誰か知らない人”が来たのではなく、“Airbnbから予約したゲスト”なのです。きちんとしたシステムに登録した人が来たという信頼を提供できるのではないでしょうか。

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