吾朗監督「ニコ動は新たな可能性を持つメディア」--スタジオカラーとのコラボ秘話も

 7月21日、六本木のライブハウス「ニコファーレ」で、スタジオジブリの最新作「コクリコ坂から」の公開を記念したライブイベントが開催された。その詳細は以下の記事。

ジブリとスタジオカラーが夢の競演--手嶌葵360°ライブ

 イベント終了後、同作の監督を務めた宮崎吾朗氏にライブの感想やニコニコ動画について話を聞いた。

--7月16日から公開された「コクリコ坂から」の手応えはいかがですか。

 劇場に中高年の方が多くて、全然若い方がいないと聞きました。中高年の方が多いのはうれしいんですが、若い方にも見てほしいですね。今夜のライブをネットで見てくださった方も多いと思うので、期待してます。

--手嶌さんのライブの感想は?

 主題歌を『さよならの夏』に決めたのは宮崎駿氏です。「この企画でシナリオは俺が書くから主題歌はこれだ!」と。僕のせめてもの抵抗で手嶌さんに歌っていただいたんです。実際にライブを拝見しましたが、すごく良かったですね。より膨らむというか、その作品の裏側にあるものを葵ちゃんの歌が本当によく表現してくれて、素晴らしかったですね。

--どのような経緯でライブの映像演出をスタジオカラーが担当することになったのですか。

 コクリコ坂を作っているときに、庵野さん(スタジオカラー代表取締役)が遊びに来たことがあって、その際に「スタジオカラーのCG部門にまだ仕事がなくて暇なんですよ」、と言っていたことを鈴木(スタジオジブリ代表取締役)が覚えていて。そこで今回のライブのCG映像はスタジオカラーにお願いしました。

--ニコファーレのライブ会場の壁面4面に設置されたLEDモニターには、映画のワンシーンなどが次々と映し出されていましたね。

 面白かったですね。多分、ネットで見たほうが面白いんだろうなぁと思いながら見ていました。ただ、途中で手書きのイラストが出てきたと思うんですが、そういう物を見ると、手書きもやっぱりいいなぁと思ったり。

--監督はニコニコ動画を見たことはありますか。

 この前の中継(コクリコ坂から公開初日に生放送された宮崎監督とドワンゴ川上会長の対談)の際に初めて見ました。面白かったですね。既存のメディアと違って、やってることの反応が目の前に出てくるわけじゃないですか。それはもの凄く新鮮ですね。普段は間接的にしか伝えられないものが、リアルタイムにライブでつながっているというのは。川上さんを持ち上げるわけではないですが、新しい可能性を持っているメディアだと思いました。

「コクリコ坂から」の監督を務めた宮崎吾朗氏

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