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Linuxに対抗したMSナンバー3、今度は中小企業市場に進出

2003/06/09 09:20
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 80万人とうまくやっていくにはどうしたらいいだろうか?Microsoftの重役であるOrlando Ayala氏は、その答えを知っているかもしれない。だが、それが分かるのは18カ月先のことだ。

 Microsoftインターナショナルセールス部門の元代表であるAyalaは、新たにMicrosoftの中小企業マーケットソリューション部門およびパートナーグループの責任者に任命された。

 彼の仕事の一つは、従業員1000人以下の中小企業マーケットでMicrosoft全7部門の製品の売上を伸ばすことだ。この仕事を成功させるためには、全世界に散らばる80万人の販売代理店やコンサルタントとの関係を強化し、彼らの協力を仰ぐ必要がある。Microsoftはこれまで大企業に対する売り込みには大きな成功を収めてきたが、一般の中小企業マーケットに食い込むのは非常に苦労している。

 同時にAyalaはGreat Plains、Navision、Microsoft CRMといったビジネスソリューショングループの製品を2010年までに100億ドルのビジネスに成長させなければならない。ちなみに6月30日が期末となる2003年度の売上はわずか5億5000万ドルだ。

 つまり、Ayalaは2つの異なる任務を抱え込む難しい立場に置かれているのだ。中小企業向けの核となる製品の売上を伸ばしながら、より多くの企業をMicrosoftのソフトウェアマーケットに取り込まねばならない。彼は最近のCNET News.comの取材に応じ、次のように語った。

---Microsoftにとってなぜ中小企業マーケットが重要なのですか。

 このマーケットには需要が潜んでいます。非常に細分化されたマーケットで、特に小さいビジネスを自動化するようなソリューションはとても難しいのです。

 Microsoftは、このマーケットに対して今後12カ月間に20億ドルを投資するという重要な決断を下しました。これに合わせて、かなりの量の調査研究が行われます。Microsoftは中小企業向けの事業活性化ソリューションを提供する最大手の企業になるでしょう。

---Microsoftの売上にどの程度貢献することになるのでしょう。

 現在、売上の50%は中小企業からです。もちろんこれにはOffice、Windows、サーバーが含まれます。しかしMicrosoft Business Solutionsと呼ばれるこの資産価値は5億ドル程度です。もし我が社がパートナー企業と緊密に連携して顧客に価値を提供できれば、2010年までに100億ドル規模に成長すると見込んでいます。これから大きな成長が期待される分野の一つです。

 ここ2、3年、Great Plainsや Navisionは脇に追いやられていましたが、現在は主力製品になりつつあります。Microsoft経営陣の1人である私がこの組織を任されたこと自体、Microsoftがこの市場に対して真剣だというメッセージを強力に市場に伝えることになります。

---確認ですが、5億ドルというのはこの部門の収益のことですか。

  Microsoft Business Solutionsグループの今年度の収益が、およそ5.5億ドルになるということです。中小企業からの収益の合計というわけではなく、Great PlainsやNavisionから得られる現在の収益です。これをドル箱に成長させたいのです。

---Microsoftの7部門全てに責任を持つ立場にもいらっしゃいますね。

 その通りです。他の全ての製品に対しても責任があります。私の提案する価値とは、全てのテクノロジーに加え、代理店やコンサルタント、ソフトウェアパートナーによる付加サービスを全て統合することです。

--- Microsoftのこのマーケットへの浸透度は、エンタープライズマーケットと比較していかがですか。

 浸透度というのは、どういう意味でしょう。

--いろいろな図り方がありますね。一つにはMicrosoftのLicensing 6.0プログラムに着目する方法があります。

 Licensing 6.0はほとんどエンタープライズマーケットで利用されています。我が社の製品は違法コピー等の問題もあり、中小企業マーケットにはほとんど浸透していません。世界37万社の顧客のうち20%にも達していないのです。いろいろな理由がありますが、先ほど申し上げたような違法コピーの問題も含まれます。

---中小企業とはどの程度の規模の会社を指しますか。

 従業員数1000人から、2、3人もしくはパソコン数2、3台のレベルにまで細分化されます。しかしどの規模の顧客であっても自動化ができること、そして世界的企業のようにビジネスができる可能性を提供したいのです。

---このマーケットでMicrosoftの最大の競争相手となるのはどこですか。

 私は中小企業マーケットにソリューションを提供する立場にありますが、Microsoft Business Solutionsも私の責任下にあります。私がエンタープライズ部門の指揮を直接とるわけではありませんが、来年度Microsoft Business Solutionsの販売のために予算を割り当てる予定です。他社が事業を縮小させる中、我が社は売上の拡大を狙っています。

 5000人規模の従業員を持つ会社に関しては、Oracleが我が社の最強のライバルです。

---SAPはどうですか。

 SAPは我が社にとって非常に大切なパートナーであり、今後も変わりありません。私はドイツ出身ですが、ご存知の通り、この話題はドイツで熱い注目を浴びています。私が思っていたとおり両社が互いに競争しつつも協調している様子を見て嬉しく思いました。SAPは中小企業に目を向け、Business Oneという新しい製品を開発しました。私たちの業績も好調です。取引先を巡って競争することもありますし、緊密に協力することもあります。

 IBMは確かに手ごわい競争相手です。資金面も含め、全ての要素を備えた企業があるとすれば、それはIBMでしょう。他にも、各地に多くの競争相手がいます。それぞれの地域にISV(独立系のソフトウェアベンダー)がおり、独自のCRMやERP等を提供しています。しかしその多くはすでにMicrosoftのパートナーとして、共にビジネスを行っています。

---Linuxに関してはいかがでしょう。

 Linuxは私たちにとって、とても大きな挑戦です。しかし、多くの顧客は私たちが提供する経験を求めています。

---Microsoftのパートナーとなっている小規模なISVはどうでしょう。どのように付き合っていくのですか。

 これはプラットフォームの問題になります。私たちがやろうとしていることは.NetやWindows等の基礎的なプラットフォームを強化し、水平なプラットフォームへと拡張することです。ISVの多くは水平なプラットフォームに焦点を絞り過ぎ、差別化が図れていません。彼らの研究開発を我が社にアウトソースしてもらうことが、私たちの狙いです。

---このマーケットを開拓するのにISVなどの販売チャネルはどの程度重要ですか。

 パートナー抜きに成功を収めることは不可能です。これだけ多くの顧客を対象に、世界規模で本気で取り組もうとしたとき、1社だけでビジネスができるところはないでしょう。

 具体的な数字を挙げましょう。私たちは世界に8万社のパートナーがいます。このパートナーは基本的に全ての製品を販売します。Great Plainsや Navisionに関して言えば、8万のうち6000のパートナーがソリューションを提供する技術を身につけています。この数を少なくとも50%伸ばし、9000から1万という数にすることが私の今後18カ月間の目標です。パートナー企業は非常に優れた技術的を持っており、業者との付き合い方や私たちが投資したCRMの活用方法について、中小企業に伝える術を心得ています。

---パートナーがMicrosoftとより緊密になって製品を売ってもらうために、どのようなインセンティブを提供しているのですか。

 私たちはパートナーに対してかなりの投資をするつもりです。もちろんパートナーは我が社にとって大変重要です。

 パートナーと共に活動することで、すばらしいソリューションを提供することができます。私の言うソリューションは、単にソフトウェアの価格の問題ではありません。似たようなものを提供する企業はたくさんあります。問題はそれをどのように提供するかです。資金とライセンスが非常に重要となるでしょう。何度も申し上げますが、いかに価値を提供するかについて、業界内での見方は分裂しています。Microsoftは全てを統合した、真に価値ある提案をしたいと考えています。

---Microsoftは販売代理店のモチベーションを上げるため、インセンティブのバランスをどのようにとっていますか。

 リスクと報酬のバランスがきちんと保たれるよう努力をしています。そうでなければ、パートナーは私たちに投資することは2度とないでしょう。非常に重要なことは、どのようにしてこの販売チャネルを拡大し、かつその報酬を維持するかです。来年20億ドルの投資をすると話しましたが、その大部分はパートナーへの報酬なのです。この場合、Great Plainsや Navision、CRM製品の販売権を持つパートナーが報酬を受け取ることになるでしょう。

---どのパートナーにも融資を行うのですか。

 もちろんです。私たちはMicrosoft Capitalという子会社を利用しています。このMicrosoft製か否かを問わず、全ての製品に関して融資を受ける権利を与えています。ここで理解しなければならないのは、顧客がどういった経緯で製品を買い始めるかです。業界はこのことをはっきりと把握できていません。この分野の顧客の買い方は独特です。我が社がこのビジネスで一番になるまで身を休めるつもりはありません。

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