「Evernote」で急増するAndroidユーザー、iモードや日本の携帯電話にも対応へ

坂本純子(編集部)2010年09月30日 10時36分

 Evernoteは9月29日、クラウド型のデータ連携サービス「Evernote」における日本での現状や、新たなパートナー企業7社とのサービスなどを説明した。

  • 会員の推移

 現在のEvernoteの会員数はワールドワイドで450万人という。来日したEvernote CEOのPhil Libin氏は、「サービス開始からユーザーを100万人獲得するまでに446日かかったが、300万から400万へは108日だった。現在は毎日、1万1000人の新規ユーザーが加入している」と語り、順調に伸びているとした。

 2008年3月に加入したユーザーを対象に、ユーザーがその後もEvernoteを使っているかを調べたところ、数カ月間Evernoteを使い続けたユーザーは、その後ほとんど安定して推移しているという。「現在は月あたり35万人が加入してくれるが、トレンドそのものはまったく同じ」と語った。

  • 会員は、2〜3カ月で定着し、その後は長く使えば使うほど有料会員への移行率が高まるという

 現在のワールドワイドでのユーザー比率は、米国が57%。その他の国が43%となる。そのうち、日本が米国に続いて第2位の18%で、日本以外の20カ国を合わせた数よりも、日本のユーザーは多いという。そういった背景から、「コストはかかるが、フルタイムの日本人サーポートスタッフを東京に置いている。ほかの国ではやっていないが、日本は重要な国」と日本市場を重要視していることを説明した。

  • ユーザーが使用するデバイス比率の変化

 一方で、最近6カ月の動向を見ると「未曾有の変化が生まれている」という。もっとも大きく変動したのが、ユーザーが使用するデバイスの比率だ。Windows Mobileが32%減と落ち込んだ一方で、BlackBerryは44%増と伸びた。さらにアップルのiOSは126%増で、Androidは613%増だったと説明した。

 今後は、さらなる日本でのサービス強化に向け、iモードやその他の日本の携帯電話に向けた製品を開発していく考えを明らかにした。

NTT東西や東急ハンズなど7社がパートナーに

 Evernoteは、Evernoteと連携するファイルやアプリ、パートナー製品などを集めたサイト「トランク」や、ウェブサイトの情報をクリッピングできるプラグイン「Evernoteサイトメモリー」を提供している。

 これらのサービスやiPhoneアプリなど、Evernoteと関連するコンテンツや製品のパートナーとして、学研の大人の科学、東急ハンズ、Nikkei BP IT Pro、NTT東日本とNTT西日本(NTT東西)、ジャストシステム、キングジム、フライトコンサルティングの7社が紹介された。

 ジャストシステムは、21日に公開したiPhoneアプリ「ATOK Pad for iPhone」を紹介。さらにEvernoteとの連携を強化したアップデートをApp Storeに申請中で、メールを介さずにEvernoteへ送信できるようになると明かした。

7社のサービスは下記のとおり。

  • 学研「大人の科学」--トランクへコンテンツ提供を表明
  • 東急ハンズ--トランクにて、コンテンツを提供中
  • Nikkei BP IT Pro--サイトと連携し、クリッピングできる「Evernoteサイトメモリー」を導入
  • NTT東西--PC不要でEvernoteへファイル送信できるクラウド対応デバイスサーバ「N-transfer」を紹介
  • ジャストシステム--iPhone向けアプリ「ATOK Pad for iPhone」と Windowsソフト「ATOK Pad for Windows」のEvernoteとの連携を紹介
  • キングジム--ポメラで入力した文章をEvernoteへ転送するiPhoneアプリを紹介
  • フライトコンサルティング--iPhone向けTwitterアプリ「TweetMe」とEvernoteの連携を紹介

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