録画したい番組が見つかると、次に気になるのがHDDの容量だ。BDZ-L70には320GバイトのHDDが搭載されている。デジタル放送をそのままの画質で録画するDRモードではかなり物足りない録画時間だが、新たに搭載したH.264録画機能によりHD画質を維持したまま約105時間の録画を実現した。
このH.264とは動画圧縮技術の1つ。DVDレコーダーではMPEG-2という動画圧縮技術が使われていたが、このH.264は解像度を落とさずに低容量の録画データとして記録できるのが特徴だ。
これまでのHDレコーダーはMPEG-2 TSという規格の放送波を、そのままの画質で記録していた。無劣化というメリットはあるものの、容量が大きく、25GバイトのBlu-rayディスクメディアでもBSデジタルのHD放送で約2時間、地上デジタル放送で3時間しか録画できなかった。
容量を節約して録画するには、720×480ドットのDVD画質まで落として記録しなければならず、せっかくのHD放送の高精細な画面もぼやけたような映像でしか楽しめなかったのだ。
しかしこのH.264方式で記録することで、HDの解像度(ソニーでは1440×1080ドット)のまま低容量での録画が可能になった。ただ解像度は同じでも記録するビットレートにより、画質は変わる。画質は予約時に下表の6段階から選んで設定できる。HD画質を維持できるのはLSRまでなので、それ以下はSD画質となる。
H.264といえどもXRは容量が大きく、使い勝手はいま一つだ。かといってLSRまでビットレートを下げると動きの激しいシーンでノイズが発生する。1枚のBlu-rayディスクに映画を2本録画できるXSRか3本録画できるSRあたりが画質、容量ともに実用的だと感じた。
H.264は便利だが、注意も必要だ。H.264で記録したBDメディアは対応機器でないと再生できない。現時点ではこの冬モデルのBDZシリーズとパナソニックの「DMR-BW700」、「DMR-BW800」、「DMR-BW900」の3機種のみとなっている。現バージョンのSCE、PLAYSTATION3で再生できないので注意したい。
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