「Web 2.0- Princiles and Best Practices」を日本語で読みたいか?
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2006年11月10日 〜 2006年11月17日
坂和敏(編集部)
2006/11/10 20:19
いまではすっかり手あかのついた感さえある「Web 2.0」という言葉だが、Tim O'Reillyがこの言葉の指し示す現象をまとめたエッセイ「What Is Web 2.0- Design Patterns and Business Models for the Next Generation of Software」を公にしたのは2005年9月末のことだった。CNET Japanでもほぼ1年前に翻訳版(「Web 2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル」)を公開したこのエッセイは大きな反響を呼び、インプレスの書籍にも収録されたほか、google.co.jpで「Web 2.0」と検索するとトップに表示されるなどから、いまだに大きな影響力を持ち続けていることがうかがわれる(現在オリジナルのウェブページには、この日本語版のほか、中国、韓国、仏、独、スペインの各国語版へのリンクもある)。
そうした人気を受けてのことかどうかは不明だが、今週はじめに、「O'Reilly's radar」のサイトで「Web 2.0 - Principles and Best Practices」というレポートが公開(発売)になった(基本的にはPDFのダウンロード販売で、価格は1部375ドル〜となっている)。この100ページにも及ぶレポートをまとめたのは、「ProgrammableWeb」という人気ブログを運営するJohn Musserで、それに前述のO'Reilly本人が協力する形をとっているO'Reillyは今週行われたWeb 2.0 Summitの開催にあわせて、このレポートを発表した格好だ。
さて。肝心の中味についてだが、目次には以下の見出しが並んでいる。
Executive Summary Section I: Market Drivers of Web 2.0 Six Key Market Drivers Section II: Ingredients of Web 2.0 Success The Eight Core Patterns Web 2.0 Patterns and Practices Quick Reference Section III: Web 2.0 Exemplars Web 2.0 Profile: Amazon.com Web 2.0 Profile: Flickr.com Section IV: Web 2.0 Assignment Appendix A: Web 2.0 Reading List Appendix B: Technologies of Web 2.0 Endnotes
「Harnessing Collective Intelligence(集合知の利用)」や「Data Is the Next "Intel Inside"(データは次世代の「インテル・インサイド」)」など、本文中の随所に「見たことのある」ようなフレーズが並んでおり、てっきり焼き直しかと思った。が、MusserはO'Reillyがコラムで述べたアイデアを「礎石」に使っているだけで、構成も内容も大幅に変更や追加が加えられている。なかでも出色に思えるのは12ページ目に盛り込まれた「Web 2.0 Patterns and Practices Quick Reference」という一覧表(アンチョコ)、それに「Section III: Web 2.0 Exemplars」というケーススタディの部分だろう。
「Web 2.0- Princiles and Best Practices」を日本語で読みたいか?
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2006年11月10日 〜 2006年11月17日
「Web 2.0・・・」の一覧表は、縦軸に8つのパターン--「Harnessing Collective Intelligence」「Data Is the Next "Intel Inside"」「Innovation in Assembly」「Rich User Experiences」「Software Aove the Level of Single Device」「Perpectual Beta」「Leveraging the Long Tail」「Lightweight Models and Cost-Effective」「Scalability」--をとり、横軸には「See also/a.k.a.」「Examples」「Practices」「Issues」という項目をならべ、それぞれが交わる点に、さまざまな概念や事象、実例を列挙している。たとえば、「Harnessing Collective Intelligence」と「Examples」の交わる枠には具体例としてGoogle、Wikipedia、Flickr、Amazon、del.icio.usといった社名/サービス名がならび、その横には「Issues」として「Trust、Quality、Walled Gardens、Privacy」といった課題が並ぶ、いう具合だ。Section IIの本文はこの一覧表にあげられた事柄を説明する形で展開していく。
いっぽう、55ページから78ページまで続くSection IIIでは、先述の8つのパターンが著名なサービスでどのように実装されているかをまとめた一覧表ではじまる。ここには10のサービス--具体的にはAmazon、eBay、Craigslist、Google、Wikipedia、 del.icio.us、MySpace、Eventful、Flickr、YouTube--がリストアップされており、たとえばYouTubeでは、「Harnessing Collective Intelligence」にあたる要素として「Viral marketing」および「Groups」が実装されている、というふうに整理されている。
さらに、この一覧表の内容をより具体的に説明するために、これに続く部分では、AmazonとFlickrを取り上げて、その実体を「解剖」している。このケーススタディ部分には、言葉による説明に加え、ウェブページを構成する各要素のうちWeb 2.0的なものを図解している部分などがあり、非常にわかりやすいプレゼンテーションとなっている。
こうした工夫が凝らされた結果、この「Web 2.0 - Princiles and Best Practices」というレポートは、Web 2.0に関連する良い部分を自社のビジネスに取り入れたいという企業にとって、実践的な格好の手引き書に仕上がっている、との印象を受けた。
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記者の「手あかの付いた」という記述にがっかりする。日本のマスコミは、米国生まれの言葉をはやり言葉扱いし、使い棄てる。母国米国では、しかし、しっかり使われ、社会を変える原動力になっている。こんなことがこれまで何度も繰り返された。「MIS」しかり「ビジネス・プロセス・リエンジニアリング」しかりである。「ナレッジ・マネジメント」もそうである。日本のマスコミは、何が本物で、何がまがい物かを見抜く目を持たなくてはならない。「Web2.0」は間違いなく本物だ。それとも記者氏は、まがい物と思い、「手あかの付いた」と書いたのであろうか。