以前、ウェブの世界がどのように消化局面に入ったかを議論した。「消化局面」とはAlex Iskoldが作った用語で、彼はこれを「これまでのことを省み、統合し、最近の技術を理解してそれを組み合わせる期間」だと定義している。Tim O'Reilly氏もまた、どのようにイノベーションのスピードが落ち、整理統合が起こるのかを検討している。
しかし、反省と整理統合について話をしていると、わたしは何か腑に落ちないものを感じる。確かに反省も整理統合も起こっている。そして、最近のテクノロジー関係ニュースやブログの報道は、M&Aの話や、大手インターネット企業がどのようにウェブ2.0の機能を統合するかといった話題が多い。これ自体が問題ではないだろうか。これは、ウェブのイノベーションに比べたら取るに足りない話だ。最近のテクノロジー関連のブログ界にうんざりしているのはわたしだけではないはずだ。われわれが、ブロガーとして、そして起業家、ビジネスマンとして、再び実際のイノベーションと向き合うためにはどうすればよいのだろうか。
ここ数カ月の間で刺激を感じたウェブ技術の多くは、モバイルウェブアプリケーションとウェブで開花しつつあるセマンティックアプリケーションだ。また、わたしもTim O'Reilly氏と同じように、中国やその他の国際市場から生まれているものに、だんだん興味を引かれてきている。シリコンバレーが依然として魅力的であることは言うまでもないが(GoogleのOpenSocialとAndroidの取り組みは、どちらも素晴らしい進歩だった)、シリコンバレーで起こっていることよりも、多くの意味ではるかに興味深い新しいイノベーションや市場がある。
ブレイクスルーへの試みとして、わたしはウェブのイノベーションの「次の波」を調べるという課題を自らに課した。これは、Read/WriteWebの著者全員の関心事でもある。例えば、Marshall KirkpatrickのTwitterのエコシステムに関する優れた分析(そしてTwitterは確かに革新的で観察する価値がある)もしかり、Josh Catoneの顔画像認識プラットフォームの分析しかりだ。では、ウェブのイノベーションにはこれらの他に何があるだろうか。
「China Web2.0 Review」のTangos Chan氏は、彼がOrange Labが主催したイベントで発表した「Web 2.0 in China:What's Next?」と題する非常に興味深いスライドを投稿している。彼はまず中国のウェブ界は模倣サイトだけでできているのではないと指摘する。模倣サイトは世界中で起こっている現象だという。次に、Tangos氏は中国で起こっているいくつかのイノベーションの分野を明らかにしている。
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