本記事はEmre Sokulluが執筆し、Richard MacManusが編集した。
GoogleOSなどというものは存在しない。にもかかわらず、これはウェブ関連で最も話題にされているもののひとつだ。これについての議論は尽きず、スクリーンショットさえ存在する。まるで、誰もがGoogleにOSを発表して直接Microsoftと戦ってほしいと思っているかのようだ。しかし、Googleはそのような見方を否定しているのみならず、そういう憶測を冗談のタネにさえしている。それでも、ここではGoogleの製品戦略がどこに向かっているかを分析することにした。そして、GoogleOSの可能性を検討する。
GoogleOSのシナリオとして以下の3つを考えてみた。
ここでは、上記のそれぞれについて詳しく説明を試み、最後に予想を行う。実は、われわれはGoogleOSは6カ月以内に出現しうると考えている。
「GoogleOSはどういう外見のものになるだろうか」と問われれば、多くの人はAjaxで動くWindowsのコピーみたいなものと答えるだろう。言い換えれば、ウェブOS(あるいはウェブトップ)だ。ウェブOSがどのようなものかを確認すると、基本的にはウェブ上の仮想デスクトップで、さまざまな組み込みアプリケーションを持つものだ。Googleはこれまでにもデスクトップアプリケーションを模倣するウェブベースの製品を作っている。Gmailはメールソフトウェアのように見える最初のデスクトップクライアントであり、今では「Google Docs & Google Spreadsheets」「Googleカレンダー」などのデスクトップ的な製品がある。また、Googleがベータ版で提供しているオープンソースのウィジェットツールセットGWT(Google Web Toolkit)は、デスクトップのどんな機能でも複製できる。
一方で、YouOSやGoowy、Desktoptwo、Xin、オープンソースのeyeOSなど、多くの新興企業がデスクトップOSに取り組み始めてから、すでに一定期間が経過している。このため、Googleのエンジニアが独自のwebOSプロジェクトに取り組んでいないのであれば、既存のものを買い取りたいと考えるかもしれない。Ajaxを利用したYouOSはPaul Graham氏の投資先のひとつだが、現状ではこれが最もよい選択肢に見える。
上記の新興企業以外にも、GoogleがウェブOSのために奇襲を用意している可能性もある。例えば、Meeboは非常に多くのユーザーベースを得たメタインスタントメッセージング製品だ(1つのウェブページ上で複数のIMサービスを利用することができる)。多くの人がコンピュータで長い時間IMを使っており、IMは重要なアプリケーションだ。このため、MeeboがIMをベースにしながら、そのページの空いたスペースを新しいアプリケーションに利用することはありうる。
30 Boxesもウェブトップを提供しているが、これは同社が提供しているカレンダー機能ほど有望ではない。NetVibesやPageFlakes、WebWagのようなスタートページも、ウェブOS事業に参入する可能性を持っている。
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