文:Michael Kanellos
翻訳校正:吉井美有
2006/09/27 22:18
今回は、サンフランシスコで開催されているThinkEquity Partners Growth Conferenceに来ている。多くの新興企業や老舗企業が自社の売り込みに必死だ。
こういう場所に来ると、ひどい名前の会社が多いことに驚かされる。これはインターネット時代になっても変わっていない。悪い社名を付けると、すべての歯車が狂ってしまう。良い社名を付ける企業は好調なスタートを切ることができる。一時期大きく成長した検索会社DirectHitの最高経営責任者(CEO)だったGary Culliss氏は、Googleという名前を初めて聞いたとき、その強烈なインパクトにほとんど卒倒しそうになったという。YouTubeも、その覚えやすい社名によって大きな恩恵を受けている。
ここでは、起業家のみなさんのために、絶対に付けてはいけない社名のガイドラインを示してみようと思う。
1. 冗長な名前は避けること。この教訓に逆らったのが、イスラエルPetach TivaのInternet Gold-Golden Lines社だ。ところで、なぜ「gold(金)」なのか。私はこの会社のプレゼンテーションを楽しみにしていた。てっきり、CEOが西部劇の登場人物のような格好で現れ、鉱山採掘権の横領について話しをするのではと思っていた。しかし、この会社はインターネットアクセスプロバイダーだった。
2. 犯罪や怪しさを連想させるような語句は使わないこと。DepoMedなどがその典型だ。この会社は胃部を専門とする先進の医療技術開発企業なのだが、その名前からは、車のトランクからビタミン剤を取り出して売っているような印象を受けてしまう。同様に、Repros Pharmaceutical(レプロス製薬)はRepo Pharmaceuticals(差し押さえられた薬品)と2文字しか違わない。
同じ理由で、あまりにそっけない名前も、何かを隠しているような怪しい感じを与えてしまう。Central European Media Enterprises社などはその例だ。この会社はウクライナのテレビ局だが、貿易会社のように聞こえてしまう。Portfolio Recovery Assets社などもそうだ。Portfolio社は回収不可能になったクレジットカード債権を買い取って債務者を追跡する会社だが、この社名は何か汚い現実を隠そうとしているかのようだ。
「われわれの取り立て業務の3分の1は法的手段によるものだが、訴訟は避けるようにしている」とPortfolio社のCEO Steven Fredericson氏は静かに語った。「文字通り、顧客を説得して返済してもらうように努力している」(同氏)
3. 不気味な名前を使わないこと。例えば、XenoPort、NuVasive、WiderThanなどがある。予算があるなら、13才の少年でフォーカスグループを作って、これらの名前に対する反応を調べてみるとよい。Pentaho Networksというのも気になった。高校時代のアルバイト先で、エルサルバドル出身の皿洗い係が私のことをこう呼んでいたからだ。
4. 3語を組み合わせた造語も使わないこと。そう、VendareNetblueがまさにそうだ。PriceWaterhouseCooperもまた然り。単語を連結するドイツ語でさえ、3語以上からなる連結語を避ける傾向にある。
5. ベタですぐにわかる名前を使わないこと。Good Technology、KnowFatなどがそうだ。しかし、こうした名前が功を奏することもある。例えば、「バンザイ!」を意味する「hurray」を使ったHurray Holdingなどが好例だ。熱狂は多くのものを補うようだ。
では、良い社名にはどのような特徴があるだろうか。
1. 迷ったときは、中世風な名前にすること。Ceragon Networksの「Ceragon」などは良い例だ。
武器の名前もよいだろう。Crossbow Technologiesなどがそうだ。私の大学時代のルームメイトは起業してこの方法で社名を付けて成功した。その社名とはLightHammerだ。彼がこの名前を選んだのは、「ロード・オブ・ザ・リング」とロックバンドLed Zeppelinの伝記本「Hammer of the Gods」を連想させるからだ。彼はのちにその会社をSAPに売却した。
2. スペイン料理レストランのような響きの名前を使う。Spansion、Taleo、Digitasなど。
3. William Shatner演じる『スタートレック』のカーク船長が戦いを挑む相手のような名前にする。Santarus、Sirtris、DayStar、Questcor Pharmaceuticalsなど。
こうしておけば、トレードショーのゲスト選びに迷わなくてすむ。
著者紹介
Michael Kanellos
CNET News.comの副編集長。ハードウェア、研究開発分野、新興企業、海外のテクノロジー産業などの分野を幅広くカバーしている。弁護士、旅行作家、タイムシェアリゾートの街頭販売など、さまざまな職業を経験している。
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