2006年もIT業界では、さまざまな新サービス、新製品、新しい業務提携などが既にロードマップの上に載っています。これらの新しい動きははたしてブレイクするのか、ネットユーザーにちゃんと認知してもらえているのか、そして期待度はどうなのか、について調査してみました。調査団が選んだ15項目について「知らない」「知っているが、あまり注目、期待はしていない」「大変注目、期待している」の3つの中から選んでもらっています。
●あなたが2006年に期待するIT関連サービス、新商品、業務提携は?
(「大変注目、期待している」と答えた人)
1 |
携帯電話の番号ポータビリティ開始 | 49.0% |
2 |
ソニー、プレイステーション3を発売 | 30.8% |
3 |
マイクロソフト、Windows Vistaを発売 | 26.2% |
4 |
関東圏でSuicaとパスネットの相互利用可能に | 24.0% |
5 |
JR東日本、モバイルSuicaを開始 | 17.2% |
6 |
キヤノンと東芝、SED搭載の薄型テレビを発売 | 16.8% |
7 |
1セグメント放送(ワンセグ)開始 | 16.8% |
8 |
携帯電話事業に新規参入(アイピーモバイル) | 15.8% |
9 |
任天堂、次世代ゲーム機を発売 | 14.2% |
10 |
TBSと楽天が業務提携を協議 | 11.7% |
ずば抜けて期待度が高かったのはケータイの番号ポータビリティ(MNP)でした。先ごろ野村総合研究所が発表した調査では、キャリア変更を希望するのは全体の10%程度で期待するほどには利用されないという結果が出ていましたが(関連記事)、今回のNetMileリサーチのユーザーへの調査では半分近い方々が注目または期待しているという結果になりました。実際に利用するかどうかは別として、少なくとも注目はされているということでしょうか。
野村総研の調査結果を元に、MNPによる各キャリアの契約数の増減をみると、NTTドコモが39万契約減、KDDI(auとツーカー)が229万契約増、ボーダフォンが190万契約減ということになります。auが伸びて、ボーダフォンが苦戦するという図式が浮かび上がりますが、これでも以前の調査に比べると「auひとり勝ち」の度合いは弱まっているのだそうです(関連記事)。各キャリアともそれなりに魅力的なコンテンツやサービスやスタイリッシュな端末を用意してきましたから、一時ほど他のキャリアに移動したいというモチベーションが高くないのかもしれません。
次に期待度が高かったのはプレステ3。携帯型では国内でニンテンドーDSにリードされてしまいましたが、熱心なゲーマーも多い据置型ではプレステ3の方が任天堂レボリューションより期待されているようです。据置型はプレステ、携帯型はDS、というのが今後の潮流でしょうか(Xbox 360にもがんばって欲しいところですが)。
Suicaネタは2つランクイン。どちらもそこそこの期待度なのですが、モバイルSuicaは「知っているが、あまり注目、期待はしていない」の割合が41.4%と多いのが特徴的でした。認知されているのに期待されていないのです。なんでもケータイに集約してしまうことが必ずしも正解とは限らない、ということでしょうか。一方、「Suica」と「パスネット」の相互利用については、「知らない」人が52.9%と半数を超えている割に期待度の方は高めです。まだ告知が徹底していないけど、知っている人は期待しているということなので、プロモーションが始まると期待度がぐんと高まるかもしれません。単純に便利ですし。
ワンセグは放送業界や携帯電話業界、メーカーの盛り上がりの割には順位が低かったです。「知らない」人がそもそも49.7%もいます。ワンセグというキーワードをもっとプロモーションした方がよさそうです。
残念なのはTBSと楽天の業務提携です。「知らない」人は少数派で、「知っているが、あまり注目、期待はしていない」が72.1%と圧倒的多数派でした。前回の調査「2005年、あなたがハマったデジタル家電、インターネットサービスは何?」でGyaOが4位に入ったことからわかるように、インターネットでテレビ的なコンテンツを楽しむニーズはあるわけですから、この楽天・TBSへの期待度の低さはなかなか厳しい現実と言えそうです。
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