中国トンデモケータイは海外の大手メーカーのデザインをちょこっと真似してしまう“お行儀の悪い製品”も中にはある。完全に見た目をコピーしてしまったイケナイ連中よりはいいだろうが、安易に他社の物まねをしてしまうのはちょっと考えものだ。これまで紹介してきたようにオリジナルのデザインでも十分勝負できるケータイはたくさんあるのだから、トンデモメーカーたちもぜひオリジナリティーで勝負してもらいたいものだ。
でも「ぜひこんなケータイを作ってほしい」とか「なんでこんなケータイが出てこないんだろう」なんて時々思うこともあるよね?とはいえ、我々一般消費者がそう思ったからといって大手有名メーカーのほうでそれをすぐ商品化してくれるわけじゃないのが世の常。そんな消費者の声をすぐに拾い上げてくれるようなメーカーはないのだろうか?いや、あるのだよ。そう、それが実は中国のトンデモケータイメーカーたちだったりする(笑)。今回紹介するトンデモケータイも「なんでこれが今までなかったんだろう」と思えるようなデザインを実現してくれているのだ。
外観を見れば誰もが「あ、これってあの有名な音楽プレーヤーの携帯版?」と思うに違いないこのトンデモケータイは、「egs」というメーカーの「F210」という製品だ。egsにはご丁寧に中国語の発音そっくりな「伊吉思」の中国語名まで与えられてる。トンデモケータイとしては珍しくブランディングというかメーカー名にこだわりを持っているようだ。
しかもパッケージにはオリジナリティーが見られ「ただのモノマネ」にしていないあたりは好感が持てる。立方体に音楽コントローラーの図柄を載せたパッケージはこのまま街中のCDショップ店頭などに置いておけるデザインだろう。ここまでちゃんとできるなら、いっそ世界中で製品を発売しても大丈夫なんじゃないだろうか。とはいえ「うーん、このケータイって、アレそっくりですよね」と各国で問題になっちゃうかもしれないけど。
egs F210のパッケージを改めて見てみよう。キューブデザインが新鮮なだけではなく、ピンクカラーはどこの携帯電話ショップに並べられていてもでも目立ちそうだ。「韓国デザイン」と書いてあるもののこれは「ファッショナブルな韓国」という意味合いがあるようで、実は端末がアノ製品に似ているから「いやー、中国でデザインしたんじゃないですよ、本当。違うんですよ、我々がデザインしたんじゃないんですから」という言い訳のためのような気がしないでもない(笑)
でもパッケージ上にあるアイコンやハートマーク、キャッチコピーなどは全体としてバランスが取れているし雰囲気は悪くない。もしかしたらどこからかのデザインの流用かもしれないが、そんなことを感じさせない雰囲気が漂っているように思えないだろうか。なおパッケージの底にはなぜか大きな穴が開いている。上部の音楽再生アイコンとデザインをあわせてのことなのだろうが、何故に穴?単純に大きい黒い丸い紙でも貼り付ければよかったんじゃないの?
あ、もしかして100円ショップなどで売っている「トイレットペーパーを机上で使うための箱」か何かの流用品?遠からずそんなところっぽい気がしてきた。いまや100円ショップの雑貨の大半は中国製。それを流用してパッケージにしてしまうというアイディアは中国なら十分ありうるだろう。実際にトイレットペーパーを入れてみたら、ありゃ、サイズぴったりじゃん(笑)
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