2006年に入りMicrosoftのHotmailやGoogleのGmailなど、グローバル企業によるウェブメールの機能強化が目だつ。
とくに最近はHotmailの容量が1Gバイトに増えたことが韓国でも大きく報じられたほか、現在ベータ版が公開されているWindows Live Mailも話題となっている。
これに負けていられないのが韓国のポータルだ。韓国では依然国内ポータルの人気が高いとはいえ、こうしたサービスで牙城を崩される恐れもある。そこでさっそくこれに対抗するようなサービスが出始めている。
Daumでは11月に入り、同サイトのウェブメール「Hanmail」の容量を100Mバイトから1Gバイトへ増やした。さらによく利用する機能を画面の好きな場所に移動できるカスタマイズ機能も提供する。例えばファイル添付機能をよく使う人の場合、画面の一番上にこれを移動でき、そうでない人は下の方に設定できるというわけだ。
また作成中のメールが一瞬で消えるという事故を防ぐため、1分ごとのメール保存機能を追加しているほか、今後は動画や写真コンテンツ専用のスクラップ機能なども提供する方針だとしている。
Yahoo! KOREAのウェブメールにはRSS機能があり、登録したキーワードに関するニュースが自動的にメールで送られてくる。また大量に送られてくるスパムメール対策の一環として、ごみ箱内のメールを容量に含まないサービスも開始した。さらにマウスでドラッグ&ドロップして複数のメールを一度に削除、移動、閲覧することが可能なほか、メールの読みと書きウィンドウをそれぞれ別に表示でき、1つのウィンドウではメール本文の全体を見て、また別のウィンドウで返事を書くといった作業もできる。
このほかempasはDaumに先駆けてメール容量を2Gバイトに増やしたほか、メールの送受信時間を予約できるサービスもある。またNaverでは、メールで受信した情報を簡単にブログに反映させられる「ブログ反映」機能も提供する。
韓国では容量もさることながら、特化したサービスがより重視されるようで、ポータルもそれに合わせユニークなサービスを提供している。そんな中、11月に容量が10Gバイトという大容量のウェブメールサービスが登場し話題となっている。
ポータルサイト「METQ」を運営するMetaNavは、9Gバイトのウェブメールと1Gバイトのオンラインストレージをセットにしたサービスを開始した。ウェブメールページでは、タイトル上にカーソルを持って行くだけで本文の内容がバルーン表示されるので、スパムメールをうっかり開いてしまうこともない。
ところでMETQといっても、韓国で知っている人はほとんどいない。ベンチャー企業の同社では、韓国市場で確固たる位置を築いている他社ポータルに対抗するため、特徴あるウェブメール機能で隙間市場を狙っているのだろう。
当初は、無料でID取得が可能で、外出先でもメール確認が可能という手軽さを売りにしていたウェブメールだが、それも当たり前になった今、特徴ある独自のい機能やサービスが差別化のポイントとなる。競争激化に伴い、今後もさらに大容量かつユニークな機能を持つウェブメールが登場してきそうだ。
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