経済成長著しい中国において、家電市場もまた高成長を続けている。中国家電網によると、中国の2006年の1月から10月までの白物家電の出荷金額は前年同期比18.92%増の3879億元(約6兆2000万円)となり、AV機器の同じ期間の出荷金額は同10.87%増の2615億元(約4兆1800万円)となった。
分野別出荷台数では、白物家電については同じ期間に掃除機がマイナス成長となった以外は、炊飯器が41.69%増の6928万台、冷蔵庫が同31.79%増の3665万台、洗濯機が同10.1%の2591万台、エアコンが6.66%増の6712万台とおおむね出荷台数は大幅増を記録した。
AV機器の分野をみると、出荷金額が2桁増をしたのに対し、出荷台数はカラーテレビ(ブラウン管、プラズマ、液晶含む)が同1.34%増の7325万台と小幅増となり、その上オーディオ機器やビデオカメラがマイナス成長となったため、大幅増加とはならなかった。ただし1月から9月までにおいて、液晶テレビは同136%増の590万1000台、プラズマテレビは同13%減の75万8000台とジャンルによって出荷台数の増減はずいぶん異なる。ちなみに本調査結果のAV機器の項目の中には白黒テレビも含まれる。白黒テレビの今年の出荷台数は同24.43%減の585万台であった。
消費の中心は、大都市から地方都市にも広がりを見せている。たとえばエアコンは大都市では既に飽和状態にあり、買い替え需要のみとなっているが、地方都市は普及の段階にある。液晶テレビやプラズマテレビは、出荷額比は大都市が85%、地方都市が15%となっており、また大都市では40インチ以上が、地方都市は32インチ以下が売れ筋の中心となっている。大都市と地方都市で格差が大きい中国ならではの現象だ。
参考までに日本の家電市場はというと、財団法人日本電機工業会(JEMA)の発表によると、2006年度の出荷金額は前年より若干下回る(前年比99.1%)1兆4277億円となり、ジャンル別では、二桁の大幅な成長となったのはクッキングヒーターのみとなっている。そのほかの冷蔵庫、洗濯機、掃除機、電子レンジ、ジャー炊飯器は前年比で±5%程度とほぼ横ばいとなっている。
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