先週Google中国がGoogle簡体字IME「Googleピンイン輸入法」をリリースした。だが、この製品の辞書データベースは、検索サイト捜狗(Sogou)が提供する無料IME「捜狗輸入法」の辞書データベースを盗用したものであることが明るみになった。捜狗(Sogou)は中国最大手のポータルサイトのひとつ捜狐(SOHU)が展開する検索サイトで、捜狗輸入法を半年ほど先行して発表していた。
4月8日には捜狐が「リリースされたGoogleピンイン輸入法を当社テクニカルチームが利用したところ、当社の辞書データベースが盗用されていることが判明した。4月5日には、Googleピンイン輸入法がアップデートされたが、バージョンアップ後も、辞書データベースに変化がなかった。われわれの心血を注いだ製品が盗用されたことに強烈な憤慨を感じており、そのことをここに表明する」とプレスリリースを行った。
中国メディアCSDNの記者による捜狐CTOの王小川氏へのインタビューによると、Google中国の盗用度合いは「最初のバージョンでは96%が合致、次のバージョンでも79%が合致していた」ほどだという。 同氏はインタビューで「中文IMEの辞書データベースは4割程度の合致なら仕方ないところだが、そこまで合致していると盗用と言わざるを得ない」とコメントしている。
これに対しGoogle中国は翌4月9日の午前中に、「利用された辞書データベースにはGoogle自身のものではないものも含まれていた」と盗用を認め、捜狐に対し謝罪し、4月8日のアップデートでは自社開発の辞書データベースとなるというコメントをGoogle中国のブログ「Google黒板報」に掲載した。
捜狐はGoogle中国の謝罪記事掲載後時間をおかず、その謝罪に対し「公開謝罪を行い、該当製品の運営、掲載、および広報活動を中止すべきだ」と不満を表明した。また「現状では、自分たちの権利を主張すべく、次の一歩に進まざるを得ない」とコメントしている。
現在、このニュースが多くの中国メディアで取り上げられ、読者らは、捜狐をサポートする多くのコメントを、ニュースの感想欄に書き込んでいる。
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