多言語モバイル金融サービス「GIG-A」が開始--外国人就労者に銀行口座環境を

 G-Bank technologies OU(Uはウムラウト)の日本法人であるGIG-Aは3月1日、多言語モバイル金融サービス「GIG-A(ギガー)」の提供を開始したと発表した。

 外国人就労者向けのサービスで、モバイルアプリから簡単かつ安価に、銀行口座の開設、支出入金管理、国内送金などが実施できるという。


 GIG-Aは、銀行口座の開設や送金などを、多言語かつモバイルアプリのみで完結できるBaaS型のプラットフォーム。東京きらぼしフィナンシャルグループ傘下のUI銀行とのAPI連携で提供する。

 サービスは具体的には、GIG-Aがユーザーとなる外国人就労者に代理人として選任され、UI銀行の口座の開設と解約、入出金、国内送金に対応するという形で提供する。利用開始時にアプリのダウンロードや利用規約への同意のほか、資料の提出などが必要。利用時も日本の居住者であることを証明できる本人確認資料が必要になる。

 月額利用料(税込)は1100円。対応言語は日本語のほかベトナム語と英語で、順次拡大する予定。また、当面の間は招待制かつ「Android」のみに対応する。

画面イメージ
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 2022年1月に厚生労働省が発表した「外国人雇用状況」の届出状況によると、2021年10月末の外国人就労者数は172万7000人となり、届け出が義務化された2017年以降で最多を記録。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で前年比では減速したが、労働人口減少の一途を辿る日本においては、今後も外国人就労者が増え続けると予想されている。

 また、サーベイリサーチセンターの「在留外国人の金融機関利用について」の調査によると、自分名義での口座開設は「ゆうちょ銀行」が74%でトップで、「その他の銀行」が49.4%と続いている。口座開設で困ったこととして「日本語で対応しなければならなかった」「印鑑が必要だった」などが挙げられているほか、「困らなかった」という回答も雇用先の手助けが必要な状況があるという。

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 同社は、外国人就労者が自力で銀行口座を持つには高いハードルがあり、口座開設後も出入金や送金などにかかる手数料の経済的負担が大きいなど、外国人材の金融包摂を1日も早く解決すべき課題と指摘。日本特有の課題や外国人就労者の立場に立ったサービス設計を特徴とするGIG-Aの開発に至ったとしている。

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