GoogleなどIT業界全体で人員削減が相次ぐ中、同社の親会社Alphabetにも、経済情勢の逆風を乗り越えられなかった労働者の一団がいる。それは、同社でカフェテリアの清掃に携わっていたロボットたちだ。WIREDが米国時間2月22日に報じた。
Alphabetの実験的プロジェクトを担う部門の1つであるEveryday Robotsでは、200人以上がさまざまなロボットの研究開発に取り組んできたが、「ムーンショット」(イノベーションを生むための長期的なプロジェクト)を手がけるAlphabetの研究開発部門Xから独立して1年余りで閉鎖されることになったという。
Everyday Robotsは、1本のアームと車輪を備えたロボットを100台以上開発して訓練し、「カフェテリアのテーブル拭きやゴミとリサイクル品の分別」、ドアを開けるなどの作業をさせてきた。ロボットたちは訓練の一環として、パンデミックの期間中、カフェテリアの片付けや会議室が散らかっていないかのチェックといった仕事を任されていたとされる。
着実な進歩を遂げてきたとは言え、ロボットとその開発者らはAlphabetの予算削減と無縁ではいられなかった。ロボット工学の専門家によれば、このロボットはおそらく1台あたり数万ドルの費用がかけられているという。
Everyday Robotsのマーケティング・コミュニケーション担当ディレクターDenise Gamboa氏はWIREDに対して次のように述べている。「われわれは、Alphabet内の独立したプロジェクトではなくなる」「技術とチームの一部は、Google Research内で取り組まれているロボット研究に統合される予定だ」
AlphabetとEveryday Robotsにコメントを求めたが、すぐには回答を得られなかった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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