凸版印刷は、“くずし字”で書かれた古文書を撮影し、現代の文字などに解読できるスマートフォン用アプリを開発した。2023年1月にiOSアプリのベータ版を公開し、3月よりApp Storeで販売する予定。
このアプリを使うと、スマートフォンで撮影した古文書のくずし字を誰でも簡単に解読できる。木版を用いて印刷されたくずし字の解読が可能な「版本AI-OCR」と、手書きのくずし字に対応する「古文書AI-OCR」を組み合わせており、幅広い資料の解読に使えるという。代表的な書体「御家流」で書かれた古文書をAI学習に用い、解読精度は90%あるそうだ。
2022年9月より、三井文庫、京都市歴史資料館、和洋女子大学などの協力を得て実証実験を進め、2023年のベータ版公開、正式リリースを目指す。アプリ販売だけでなく、法人向けの個別カスタマイズサービスやAPIサービスも提供する予定。販売価格は未定。
凸版印刷は、同アプリやAPI、関連事業の展開により、2025年度までに約3億円の売上を目指すとしている。
開発したアプリの紹介ビデオ(出典:凸版印刷/YouTube)
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