海馬は8月2日、昭和をテーマにした招待制メタバース「宝島」を9月1日にリリースすると発表した。
宝島は、PCやVRデバイスを利用し、アバターとなって3D空間での交流を楽しめるメタバース空間サービス。昭和をテーマにした「グランドキャバレー」や「スナック」という独自の空間でさまざまなサービスを提供する。入場にあっては「有料チケット」を購入するか、イベント主催者の「招待」で入場できる。
宝島の玄関となる飲み屋街をイメージしたウェイティングエリア「ウエルカムタウン」、40人が入れる音楽ライブやディスコパーティー会場となる「宝島ライブホール」、アバターママが対応してくれる「会いに行けるメタバース空間」の「スナック宝島」(オープンは9月2週目を予定)、研修やセミナーなどで利用できる講堂(9月中旬オープン予定)といった、昭和をテーマにする独自の空間(ワールド)で構成する。
海馬 代表取締役の北村勝利氏は、招待制をとることについて「データ量が大きいので人数制限がある」と説明。また来てほしいユーザー層については「業界的にビジネスモデルが課題なので、新しいエンタメを理解し応援してくれる人に来てもらいたい」と話した。
宝島は、レンタル可能なメタバース会場として、企業のセミナーやパーティにも活用できるという。また、ギフティング「祝い花贈呈システム」を搭載。贈呈された祝い花は、実際に「送り主」の名前入りで会場内に掲示されるとともに、同時贈呈可能な「お祝いメッセージ」がタレント本人へと届けられるという。また、祝い花の売り上げの60%は、タレント側に直接還元される仕組みとなっている。
メニューとして、薔薇一輪(3800円)、3D花輪(1万円)、3D胡蝶蘭(3万円)をラインアップする。
同社では、宝島のリリースに先立ち、「宝島ライブホール」にて、歌手の八代亜紀さんのライブショー「八代亜紀 バースデーイヴライブ Supported by サッポロビール」を8月28日に実施する。入場チケットは8460円(限定40枚)。YouTube ライブでの参加は846円となる。
ライブショー3曲と、トークショーで構成された全45分のステージイベントを予定。「大きな音も良質な音も努力の限界があるので、生ライブにこだわっている。今回のステージは、ディナーショーに近い形式。40人しか入れない分、中にいる実況者がYoutube LIVEで生配信する仕組み。このメタバース形式であればコストがかからないので気楽に濃いファンに向けて興行が打てる」(北村氏)
また、今回の試みについて北村氏は、「メタバースでなければできないことをエンターテイメントにしていきたい」と語る。メタバースでなければできないこととは、「リモートとアバター」だ。「まず今回の八代さんは自宅から参加する。リモートによって、移動費、ヘアメイク、照明、舞台などあらゆる面でコストメリットがある。またコロナ禍でもあり、営業活動やライブ開催が少なくなっている現在、新しいメタバース興行の形態を作りエンタメ業界に貢献していきたい」と語った。
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