米国務省は米国時間4月4日、サイバーセキュリティを担当するサイバー空間・デジタル政策局(CDP)を正式に発足させた。独裁的なロシアや中国などの政権がインターネットへの影響力をますます高める中で、デジタルセキュリティを米国の外交政策に組み込む狙いがある。
Antony Blinken米国務長官は2021年10月、21世紀のニーズに応じて国務省を再編し、モダナイズする取り組みの一環として、新たにCDPを設ける方針を発表していた。CDPはサイバー空間に関わる国家安全保障上の課題、経済的な機会、サイバー空間、デジタル技術、デジタル政策に関連する米国の価値観への影響の評価などに対応する。
ロシアによるウクライナ侵攻が続く中での船出となる。専門家らは、この戦争で電力、銀行、通信といった重要インフラの破壊を意図したサイバー戦争に拍車がかかる可能性があるとして警告している。
米国は、中国からのサイバー攻撃に懸念を示してきた。Joe Biden政権は7月、2021年初頭に発生した「Microsoft Exchange」メールサーバーへのサイバー攻撃に関与したとして、中国を非難した。中国政府の国家安全部とつながりのあるハッカーらが、Exchangeサーバーに見つかった脆弱性を悪用し、「世界中で何万ものコンピューターとネットワークに被害を与えた」としていた。
国務省によれば、CDPは国際サイバー空間セキュリティ、国際情報通信政策、デジタルフリーダムという3つの部門で構成される。最終的に、上院が承認した特使が率いることになる。また、上級外交官のJennifer Bachus氏が4日からこの局の首席副次官補を務める。特使が承認されるまで、上級局幹部の役割を果たすという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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