「Facebook」を運営するMetaは、競合するソーシャルメディアプラットフォーム「TikTok」の評判を落とすためのメディアおよびロビー活動を、共和党系コンサルティング企業に依頼したと報じられている。
TikTokの人気は高まっており、その月間アクティブユーザー数は、今や10億人を超えている。そうした中でMetaは、共和党とつながりのあるTargeted Victoryに金銭を支払い、TikTokについて危険で「実質的な脅威」だという評判を流そうとしているという。The Washington Postが米国時間3月30日、複数の社内メールを基に報じた。
このキャンペーンには、主要地方紙の論説、報道陣に対するTikTokに関する「不審情報の促進」、地方政治家に対するTikTok批判の推進などが含まれる。中高生が学校の備品を盗んだり壊したりする「devious licks」と呼ばれる悪質なチャレンジは、他のソーシャルネットワークでも出現しているが、Targeted VictoryはこれをTikTokのせいだとするキャンペーンを展開しようとしていると報じられている。Targeted Victoryは2021年10月、TikTokで拡散したとされる「教師を引っぱたく」チャレンジを取り上げることを、地方各地の報道機関に促したが、そうしたチャレンジは同アプリ上に存在しなかったと、The Washington Postは報じている。
Facebookは以前、小規模企業を引き付ける取り組み「Community Boost」でTargeted Victoryと手を組んだことがあると、TechCrunchが2018年に報じている。Targeted Victoryの最高経営責任者(CEO)を務めるZac Moffatt氏は30日、Metaとは数年にわたって協業してきたと述べた。
「当社が数年にわたりMetaと協業してきたことは広く知られており、われわれはこれまでの事業を誇りに思う」(同氏)
米議員らはTikTokとMetaに対し、子供たちの幸福を危険にさらしていると批判している。TikTokは2021年8月、10代のユーザーに対する安全性機能を強化した。Metaは2022年3月に入って、Instagramに新しいペアレンタルコントロールを導入することを発表した。
Metaの広報担当者は同社の見解として、「TikTokを含むすべてのプラットフォームは、成長の拡大に見合った水準の調査を受けるべきだ」と述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス