京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は3月9日、千葉市幕張新都心の公道(車道)において、無人自動走行ロボットを活用した配送サービスの実証実験を3月10日から開始すると発表した。実施時間は平日10時から17時で、イオンスタイル幕張ベイパークが協力する。
近隣のマンション居住者が協力店舗となるイオンスタイル幕張ベイパークで購入した商品を、定時巡回ロボットに積み込み、マンションで受け取れるというもの。
具体的には、1台の無人自動走行ロボットが、イオンスタイル幕張ベイパークと近隣のマンション間(2棟)を巡回する。事前登録したモニター参加者(マンション住人)は、購入した商品を自宅マンション近くの停止場所で受け取れる。
今回利用する無人自動走行ロボットは、ミニカー(高さ2.0m以下×幅1.3m以下×奥行き2.5m以下)に準じた大きさで、最高速度15km/hで走行が可能。無人での自動走行となるが、走行状況を常時遠隔監視し、自動回避が困難な状況などでは近接、または遠隔操作に切り替えて走行するという。なお、ロッカーは大中小のサイズがあり、ロボットに搭載されたタッチパネルを操作して開閉する。
近年、無人自動走行ロボットの活用は、人手不足が深刻化するラストワンマイル配送の課題解決や配送の効率化を実現する手段として、期待が高まっている。KCCSグループでは、ICT技術と情報通信基盤整備などのノウハウを生かし、新しい時代に対応したモビリティサービスの開発を通じて、地域社会へ貢献することを目指している。
今回の実験においては、実証事業全体の管理、調整のほか、無人自動走行ロボットの提供、運用を担当する。
なお、同実験は国家戦略特区に指定され、先進的なモビリティサービスの活用を目指している千葉市の支援を受けて実施するものとなる。
同社では今後も、自治体や協力企業と連携し、各地域のニーズや課題に即したサービスの実証を行い、無人自動走行ロボットの社会実装に向けて継続的に取り組んでいくとしている。
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