Chromeに強制的に3桁のUAを送信させるChromeの機能フラグを使うと、ウェブサイトにこのような問題があるかどうかを事前に確認できる。次に、テストサイト「Is Chrome 100 Yet?」にアクセスすれば、UAが適切に表示されるかどうかを確認できる。次にこのブラウザーを使って自身のウェブサイトの問題を確認できる。Mozillaも同様のFirefox用テストを提供している。
いずれのブラウザーでも、修正前にUAが原因の問題を発見したら、Webcompatに報告しよう。また、正常なUAを使っていても問題が発生するかどうかをチェックし、別の種類のバグがないかどうか確認しよう。
予想よりも自体が悪化した場合に備え、ChromeとFirefoxのエンジニアリングチームは対策も計画している。
Firefoxには、サイト介入メカニズムがある。このメカニズムで、MozillaのWebcompatチームは壊れたウェブサイトをホットフィックスできる。何が修正されるのかは、URLバーに「about:compat」と入力すれば表示される。また、ウェブサイトの破損の原因がブラウザーのメジャーバージョンが100である場合、ユーザーは代わりにバージョン99を送信することでサイトを修正できる。だが、一般的なユーザーにUAの手動変更を期待するのは難しい。事態がかなり悪化し、広範にわたって障害が発生した場合は、MozillaはFirefoxのメジャーバージョンを一時的に99にフリーズし、他のアプローチをテストする予定だ。
Chromeのバックアップ計画は、機能フラグを使ってメジャーバージョンを99でフリーズし、UA文字列のマイナーバージョンの部分で実際のメジャーバージョン番号を報告するというものだ。このフォールバックコードは、Chromeの基盤となっているオープンソースの「Chromium」ブラウザーで既に利用可能だ。
この場合、ChromeでのUA文字列は以下のようになる。
したがって、この重要な部分は例えば「99.101.4988.0.」のようになる。GoogleのChrome開発者は、うまくいかなくなった場合、このバックアップオプションを使うかどうかを決めることになる。
この問題を発生させないために協力したいと思うなら、GoogleもMozillaもそれを歓迎するだろう。2000年問題がそれほど大問題ではないと考えられたのは、適切に修正されていることを確認するための事前の努力があったからだ。そしてもちろん、ブラウザーのバージョン100がリリースされる際、自社のウェブサイトで問題が発生しないよう備えた方がいい。
チェックするには、ブラウザーでバージョンを100と報告するよう設定すればいい。もし何か問題が発生したら報告しよう。具体的な方法は以下の通りだ。
Firefoxの場合、試験版である「Firefox Nightly」で、メジャーバージョンを100と報告するように設定する。
Chromeで、メジャーバージョンを100と報告するように設定する。
開始する前に、既に多数のUA文字列問題が発生していることを心に留めておこう。
あなたがウェブ開発者で、古いUA解析ライブラリーを使っているのであれば、バージョン100以降のUAを処理できるかどうか確認するためのテストが必要だ。最新のライブラリーでは問題がないことが確認できている。だが周知のように、ウェブには古いコードがあふれている。互換性のない古い解析ライブラリーをそのまま使っていて、最新のウェブブラウザーで問題が発生してユーザーが困惑するまで、そのライブラリーを使っていたことすら知らなかった、などということになりかねない。
対処すべきときが来た。Chromeのバージョン100は3月に、Firefoxのバージョン100は5月3日にリリース予定だ。それまでに自分のウェブサイトが期待通りに機能することを確認しておこう。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する