ヤフーは、同社の人事制度「どこでもオフィス」について、4月1日から拡充すると発表。通勤手段の制限を緩和し、居住地を全国に拡大できるなど、社員一人ひとりのニーズにあわせて働く場所や環境を選択できるようになる。
新型コロナウイルスの流行により、多くの企業がテレワークなどニューノーマル(新しい日常)時代の働き方に移行。一方で、出社をメインとした労働形態や、社員に対し週に数回程度の出社を求めるなど「オフィス回帰」の動きがあるなかで、ヤフーでは、これまで以上に柔軟に、社員一人ひとりの事情にあわせた働き方を選択できるようになるという。
これまでのどこでもオフィス制度では、日本国内であれば好きな場所で働ける制度となっていたが、出社指示があった際の通勤手段には一部制限があり、居住地も午前11時までに出社できる範囲に限定していた。4月1日からは午前11時の条件も撤廃し、日本国内であればどこでも居住できるようになる。
あわせて、従来の通勤手段は電車や新幹線、バスのみで、特急や飛行機などは認めていなかったが、4月1日からは特急や飛行機、高速バスでの出社も可能。交通費の上限についても、片道6500円/日、15万円/月としていたが、4月1日からは片道上限を撤廃(15万円/月は維持)。働く環境を整備するための「どこでもオフィス手当」についても1000円増額し、毎月最大1万円の補助(どこでもオフィス手当5000円+通信費補助5000円)を支給する。このほか、希望者へ業務用PCとは別に新たにタブレット端末の貸与、懇親会費の補助も行う。
対象は全国の正社員、契約社員、嘱託社員の約8000名。この施策により、社員のウェルビーイング(幸福)が向上することによるパフォーマンスの最大化を目指すとともに、居住地に左右されない優秀な人材の採用や、多様な価値観にあわせて働き方を選択できることで、ダイバーシティをさらに推進していくとしている。
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