2022年の5大トレンドを予測--医療やEV、ハイブリッドワークなど - (page 2)

Jason Hiner (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2022年01月01日 07時30分

 一方、企業経営者の多くも、リモートワークによる生産性の向上を歓迎するようになっている。オフィスの維持に要する不動産経費の縮小で、大幅なコストダウンも見込める。

 2022年にも勢いが続きそうな予想外の傾向が、いわゆる「大退職時代」の問題だ。仕事を辞めて自分の生活を優先する人が今まで以上に増えている。米CNETのFarnoosh Torabi記者などは、それを助言しているほどだ。12月の米労働省の報告によると、退職する人の数は記録的な高水準を続けているという。パンデミックが続いたこの2年ほどの厳しい経験を経て、変わらない人などいるのだろうか。大退職時代は、そうした変化が形として現れた一例にすぎないのだ。

3. 仮想通貨、インフレ、これからの金融

 お金と個人資産管理も、大変動の真っただ中にある。11月、米国のインフレ率は1982年以来の高水準となる6.8%を記録した。不動産と自動車のインフレ率も、2021年の予想以上の上昇を踏まえると、2022年も注視されるだろう。株式市場は、金利がこれほど低い現状では強気相場が続きそうだが、不安定な変動はさらに顕著になりつつある。テクノロジー系やその他のグロース株が失速するのか、このまま堅調を続けるのかが、大きな問題だ。

 成長ということでは、仮想通貨がまた最高値を記録して、さらに注目を集めている。仮想通貨取引アプリの「Coinbase」は、2021年の間に何度か「TikTok」と「YouTube」を抜き、Appleの「App Store」でダウンロード回数トップに立った。世界で最も普及している暗号通貨「ビットコイン」を、インフレに対する保険と考える向きもある。政治家やスポーツ選手などが給与をビットコインで受け取る例も、2021年には現れ始めている。2022年になって自分の雇用主がその選択肢を提示してくるかどうか、注目しておこう。

4. 宇宙旅行と次代のインターネット

 2022年にとりわけドラマチックな展開が予想されるのは、宇宙をめぐる新たな競争だ。中国とロシアは、将来的な月面基地の計画(目標2030年)と、小惑星にロボットを着陸させる計画(目標2024年)で協力態勢をとっている。後れをとるまいと、米航空宇宙局(NASA)は、今後の月探査ミッションに向けて12月に10人の宇宙飛行士候補を発表した。

 民間の宇宙旅行会社SpaceX、Blue Origin、Virgin Galacticは、3社とも2021年に民間人を宇宙に送り、未来の宇宙旅行を盛んに宣伝している。各社の計画は、2022年にさらにふくらむ。SpaceXは、再利用可能なロケットおよび宇宙船「Starship」を、その最初のミッションに向けて打ち上げる予定だ。Starshipに関しては、SpaceXの最高経営責任者(CEO)であるElon Musk氏がこう述べている。「これは、軌道打ち上げにおける一大革命だ。これまで、完全に再利用可能な軌道打ち上げロケットは存在しなかった。宇宙技術の聖杯と言ってもいい。人類が宇宙旅行時代の文明を築くために必要な、根本的なブレークスルーになる」

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