村田製作所とミシュラン、タイヤに取り付け可能なRFIDタグ--ライフサイクル管理を省力化

 村田製作所と、自動車用タイヤメーカーのMichelinは、タイヤの製造段階から廃棄までライフサイクル全体にわたる管理作業を省力化するため、タイヤに取り付けられるRFIDタグ共同開発した。

タイヤのライフサイクルをRFIDタグで管理(出典:Michelin、村田製作所)
タイヤのライフサイクルをRFIDタグで管理(出典:Michelin、村田製作所)

 このRFIDタグは、タイヤに製造段階で取り付けられ、工場からの出荷、倉庫での保管、物流過程、販売、メンテナンス、廃棄といった各段階で書き込んだデータを外部システムへ送信できる。さまざまな管理作業の省力化につながる。さらに、消耗によるタイヤ交換や、冬タイヤと夏タイヤの交換などの履歴管理にも活用でき、消費者の利便性も向上する。

タイヤ情報を管理するシステム(出典:Michelin)
タイヤ情報を管理するシステム(出典:Michelin)

 サイズは1×1×6mmと小さく、タイヤの内部へ容易に埋め込める。堅牢性が高く、もちろん走行負荷にも耐えるとしている。外部から供給される電力で作動するため、バッテリーは内蔵していない。タイヤの回転中でも通信可能。

 村田製作所は、このRFIDタグだけでなく、タグへのデータ書き込みやタグからのデータ読み出しなどに必要なミドルウェア「id-Bridge」も開発した。

 Michelinは、商用車向けタイヤへの取り付けを開始しており、すでに400万個以上の同社製タイヤに内蔵したそうだ。2024年には、乗用車や大型トラック、バスなど向けタイヤなど、全製品への取り付けを実施する予定。

 タイヤ管理用RFIDについては、通信プロトコルやシリアル番号用フォーマット(SGTIN96)などISO 20909、ISO 20910、ISO 20911、ISO 20912という4つの規格が定められ、業界各社の合意が形成されている。村田製作所とMichelinの共同開発したRFIDシステムは、ほかのタイヤメーカーにも採用される可能性がある。

タイヤ管理用RFIDシステムの紹介ビデオ(出典:Michelin/YouTube)


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