一般家庭でも無線LAN(Wi-Fi)が導入されるなどして、さまざまなデバイスを容易に相互接続できるようになった。スマートフォンとスマートスピーカーの連携など当たり前で、家電品やホームオートメーションデバイスのような機器も通信可能なものが増えている。
こうした状況を活用しようと、Appleは玄関先などのカメラで来客者を撮影し、顔画像を照合して通知する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間12月9日に「IDENTIFYING OBJECTS WITHIN IMAGES FROM DIFFERENT SOURCES」(公開特許番号「US 2021/0383100 A1」)として公開された。出願日は2020年9月25日。
この特許は、家屋に備え付けられたデバイスと、ユーザーが持っているデバイスの両者が連携して、それぞれの持つ顔画像を照合したうえで、必要に応じてユーザーに通知したり、通知しなかったりする動作を説明したもの。
特許のポイントは、異なる2つのデバイスが得た画像を比較すること。たとえば、1つ目の画像はスマートフォンのアドレス帳アプリに登録された友人の顔画像、2つ目の画像は玄関先のカメラで捉えた訪問者の顔画像、といった具合だ。通知は、部屋に設置したスマートスピーカーから伝える、という処理も考えられる。
応用例としては、玄関先に立った人が知人などかどうか判断し、知人なら出迎えられるよう通知する、鍵を持っている家族なら通知しない、といったように、状況に応じて異なる処理が実行できる。
同特許は、顔照合をする細かい手順などについても説明している。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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