Appleは米国時間11月8日、2020年下半期の透明性レポートを公開した。このレポートには、世界中の政府や米国の民間組織によるデータ要請の件数などが示されている。同社によると、政府からのデータ開示要請件数は2万5784件、対象となったデバイスは8万3307台。前年同期はそれぞれ3万1566件、15万9128台だった。2020年下半期は要請の77%に対してデータを提供したという。その割合は、前年同期の79%からやや低下している。
Appleのデータは、2020年の米大統領選で4年前の問題の再来が危惧されていたにもかかわらず、政府によるデータ要請が意外にも減少していたことを示している。4年前は、盗まれたメールなどの不都合な内部文書をハッカーらがインターネットに拡散し、それによって生まれた陰謀論は今でも根強く残っている。2020年の大統領選では、Facebook、Twitter、YouTubeなどのソーシャルメディア企業が、偽情報や、ハッキングされた可能性のある文書の拡散を抑える取り組みを強化したと述べていた。
Appleのレポートによると、要請の対象となった端末が最も多かったのは前年同期と同じくドイツだった。対象端末は1万6819台で、2019年の2万1371台から減少した。2番目に多かったのは米国の1万1581台で、2019年同期の8万235台、2020年上半期の9万7439台よりも少なかった。3番目は中国の1万1372台で、前年同期の約半分だった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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