韓国ハイテク大手のサムスンは現地時間8月24日、「戦略的に重要な業界」でリーダーとなるための取り組みの一環として、今後3年間で240兆ウォン(約23兆円)を投資する計画を発表した。
半導体、バイオ医薬品、通信、新興技術の人工知能(AI)およびロボット工学などの業界に投資する。
240兆ウォンのうち、180兆ウォン(約17兆円)が韓国内で投じられるという。また、4万人の雇用を創出するとしている。
サムスンは、2018~2020年までに、資本支出と研究開発に約180兆ウォンを投資したと述べた。
半導体分野では、先進的なプロセスに投資することで、メモリーチップにおけるリーダーの地位を維持するとともに、ロジックチップでもリードしたい考えだ。業界を取り巻く世界の現状から、半導体分野に「積極的な投資」が必要だとサムスンは述べた。
サムスンによると、世界の半導体業界では現在、競争が激化している。米国は自国のチップ業界の強化に500億ドル(約5兆5000億円)以上を投じる計画だ。欧州連合(EU)はチップの世界市場シェアを2030年までに20%に伸ばすことを目標にしている。
サムスンは、2020年に韓国の輸出の19.3%を占めた半導体は同国経済の「セーフティーネット」だとし、自社の積極的な投資を韓国のための「生き残り戦略」と位置付けていると述べた。
コロナ禍でチップのグローバルなサプライチェーンが再編され、特にIntelと台湾積体電路製造(TSMC)がファウンドリー部門への支出を拡大したとサムスンは述べている。
また、サムスンは今後も5Gにフォーカスするとともに、6Gに向けた対応も強化しているという。
240兆ウォンの投資計画には、同社が継続しているAIやロボットなどの新興技術と応用技術の研究開発の支援も含まれるという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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