米国で6月21日は「セルフィーの日」。トヨタ自動車の関連会社で、米国で人工知能(AI)などの研究開発をするToyota Research Institute(TRI)は、家事をしながら自撮りをするフレンドリーなロボットの動画を披露してこの日を祝った。TRIの21日付の発表によると、名前のないこのロボットは、同社のロボット工学研究の進展を示す最新の一歩で、エンジニアがロボットに新たなスキルを教える取り組みの成果だという。
そうした取り組みにおける大きな問題の1つが、表面が反射する物体や透明な物体への対応だ。TRIによると、ロボットは通常それらをあまりうまく認識できないという。しかしTRIは、この最新ヘルパーロボットが周囲の3D形状を把握しつつ、物体や表面も検知できるようにするための新たな訓練法を開発した。この複合的な訓練法により、ロボットは空間にあるさまざまな物体を把握し、それを横へよけたり、また、例えば鏡とガラステーブルの違いを認識したりできるようになる。
ガラスコップも、TRIがこの斬新な訓練法によって克服したハードルだ。動画では、ロボットがコップをわきへ動かしてテーブルの掃除を続ける様子が確認できる。そしてこれらすべての成果が、「プログラム可能なデータ」とTRIが呼ぶマイルストーンにつながった。ロボットは時間をかけて物理的データを収集するのではなく、この合成データを利用して状況を再現し、学習して仕事をこなすことができる。
このロボットは今のところ、主に掃除などの家事に重点を置いており、TRIもそこを目標としている。同社は人間の活動に取って代わるロボットではなく、人間の仕事を助けるロボットの開発に取り組んでいるという。特に、食料品などを自力で運ぶのが難しい高齢者の手助けなどがこれに当てはまる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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