購入食品の栄養素を自動で分析--シルタス、静岡で生活習慣病予防に向けた実証実験

 買い物データから食事管理をするアプリ「SIRU+」を運営するシルタスは、静岡県藤枝市、静岡鉄道、静鉄ストアと連携し、8月1日より生活習慣病予防を目的とした実証実験を開始する。

 
 

 同社では、藤枝市ならびに藤枝市内でスーパーを展開する「しずてつストア」と連携し、しずてつストア店舗(駿河台店・岡部店・藤枝水守店・藤枝高洲店・藤枝駅南店)の従業員と市職員を対象とする、生活習慣病予防を目的とした実証実験を2021年2月1日〜2月28日の1カ月間実施した。

 同実験により、野菜の購買点数の増加、食塩相当量の摂取の減少など、食生活の改善が見られたことから、対象者を一般市民に広げ、期間と実施店舗を拡大させて「令和3年度実証実験」を実施することになったという。

 高齢化が進む日本において、健康寿命の延伸は国だけでなく、自治体でも本格的に取組む課題となっている。健康寿命とは、2000年にWHOが提唱したもので、「心身ともに自立し、健康的に生活できる期間」を指し、健康寿命を延ばすためには、若いときからの生活習慣病予防が欠かせないとされている。

 このような背景のもと、同社は市の重点施策「健康」をテーマに高血圧の改善を目指している藤枝市および、静岡鉄道、静鉄ストアと協定を結び、生活習慣病予防に向けた取り組みを行っている。

 
 

 同社が開発し、2019年3月からサービスを開始しているSIRU+は、スーパーのポイントカードなどに紐づく購買履歴から栄養の偏りを可視化。栄養バランスが整う食材やレシピをオススメするスマホアプリとなる。

 同アプリを活用することで、利用者は自身の栄養状態を把握でき、栄養バランスを整えるために何を購入すれば良いのかを判別できるようになる。また、スーパーは利用者の栄養状態から、店舗や地域ごとの顧客の栄養傾向を把握でき、消費者の健康ニーズにマッチした食の提案ができるようになるという。

 なお、令和3年度実証実験は、2021年8月1日〜2022年1月末を予定しており、しずてつストア全店(30店舗)が対象。また、対象者は藤枝市民1000名となる。

 同社によると、しずてつストア店舗において、しずてつストアのポイントカード「しずてつカードLuLuCa」を提示して買物すると、購入食品の栄養素を自動で分析。アプリ上で不足栄養素を補える食品やレシピを提案し、高血圧をはじめとする生活習慣病予防に向けた行動変容を促し、食生活の改善を目指すという。

 
 

 また、アジャイル型(小さな開発サイクルを繰り返し、顧客体験価値を向上させていく開発スタイル)の実証実験を行うことで、アプリの利用状況などを分析しながら機能追加を行い、検証項目の改善を目指す。

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