パナソニックは6月8日、食に関する新たな発見や楽しみを共創するコミュニティ「EATPICK(イートピック)」をリニューアルし、アプリ版の提供を開始した。
加えて、家電と食のサブスクリプション「foodable」や、インナービューティサービス「おいしく腸活」という2つの新サービスを開始した。
10年後の白物家電影響の姿について、パナソニック アプライアンス社 副社長(兼)キッチン空間事業部 事業部長の堂埜茂氏は、「コロナ影響もあり、ますます住まいが暮らしの中心になる。家の外で行うことが常識だったことが住まいで行われるのではないか。そんな社会では、困りごと、要望もますます増える。10年後も住まいがセンターポジションでいるためには、私たちも変わらなくてはいけない」と語った。
パナソニックは、社会の変化について3つの波があると説明。第1の波は「物質的豊かさ」で、これまで大量生産で物質的豊かさを実現してきた。「しかし、家電商品が普及し、人口ボーナス機も終焉をむかえるいま、スペック、価格競争に陥り業界全体が疲弊しているのも事実ではないか。現在は第2の波、“個人の豊かさ”だが、その波も後半にきている。今後は第3の波、“関係性の豊かさ”が求められる」(堂埜氏)とした。
これまで家電を通じて提供してきた価値について「すでに利便性は過去のものと言わざるを得ない。何かを体験したときに得られる感動のような情緒的価値が求められている。さらにそうした情緒的価値を個人だけでなく、家族や友人コミュニティを通じた仲間の中で醸成されていく関係性価値へと発展していくのが未来のトレンド。商品だけでは限界がある。食のサービスイノベーションが不可欠」(堂埜氏)。そうした背景の中で打ち出したのが今回のサービスだ。
EATPICKは、食に関する新たな発見や楽しみを共創するコミュニティサービスとして、2020年5月に開始。1年で会員数は25万人を達成し、述べ300万人以上が利用するサイトに成長している。
今回、開設1年を機に『「おいしい」でつながる食のSNS』をコンセプトとして、サービス内容を拡充した。顔が見える会員同士のつながりという特徴を生かし、WebコミュニティからSNSへとサービス形態を一新。ユーザーインターフェースの改善など、使いやすさを追求したアプリ版サービスとして提供を開始する。
また、これまで試験的に導入していたキッチン家電と食材を組み合わせたサブスクリプションサービスを「foodable」(月額税込3980円)として、4コースで本格展開を開始する。
具体的には、毎月届く3種類の全国各地の銘柄米と、63銘柄炊き分け機能搭載の炊飯器「おどり炊き」がセットになった「ごはんソムリエ厳選 銘柄米食べくらべ」。毎月届くオーガニックスムージーキットとタンブラーミキサーのセット「100%オーガニックスムージー 手軽においしく飲む健康」。選べるオリジナルパンミックスとホームベーカリーのセット「選べるパンミックス ふっくら焼き立て初体験」。国産小麦粉を使用した職人こだわりの冷凍パンと、自動で焼き上げる「オーブントースター ビストロ」のセット「風味豊かなパンで目覚める お手軽ベイクアップ」の4つをラインアップする。
加えて、インナービューティの向上を目指す「おいしく腸活」(税込3980円:6カ月プラン)では、自分の腸内環境を見える化した上で、コミュニティ、日々の食事を記録に残せる食のパーソナルカレンダー、献立ナビ、マルシェなど、各サービスに連動した腸活を提案する。
なお、パナソニックは腸内フローラ解析のリーディングベンチャーであるサイキンソーと協業。自宅から簡単に依頼できる腸内フローラ解析と、ひとりひとりの腸内環境にパーソナライズされたレシピと献立提案、腸活コミュニティ、EATPICKマルシェでのオリジナル発酵食や腸活食材の購入など、食を通じた腸活をサポートしていくとしている。
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