USBの仕様を策定する業界団体USB Implementers Forum(USB-IF)は米国時間5月25日、USB Type-C仕様のリビジョン2.1を発表した。現行の100Wの2倍以上となる最大240Wの給電に対応したことにより、ゲーミングノートPC、ドッキングステーション、4Kディスプレイ、プリンターなど消費電力が大きいデバイスでも使えるようになる可能性がある。
USB-IFは、「2021年下半期には、より高い給電仕様に対応したデバイスが登場するだろう」と述べた。
新たに導入される240Wのオプションは「Extended Power Range(EPR)」と呼ばれる。EPR対応ケーブルには、より高いレベルの給電能力に対応するための追加要件がある。そのため、USB-IFは仕様書で「ケーブルが最大で(中略)240Wに対応していることをエンドユーザーが見て確認できるように」、ケーブルにEPR対応であることを示すアイコンの表示を義務づけるとしている。
240Wの給電能力があれば、これまでよりも大型のディスプレイ、ワークステーション、ゲーミングノートPCなどのデバイスを駆動するのに十分な電力が得られる。例えば、Dellの「UltraSharp」32インチ型4Kモニターは最大消費電力が230Wであり、HPのゲーミングノートPC「Omen」の17インチタイプも同レベルの消費電力だ。
USBポートとUSBケーブルの機能を定義する規格は、USB-Cだけではない。ケーブルのデータ伝送方式は現在の主流の「USB 3.2」および新規格の「USB 4」が、あるデバイスが充電器などのデバイスとやりとりをする方法については「USB Power Delivery(USB PD)」が、それぞれ定めている。
USB-IFによると、USB PDも、240W給電に対応するためにバージョン3.1にアップデートされたという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」