Appleといえば、おなじみなのは「iPhone」であり、「Mac」だ。最近では、「Apple TV+」のオリジナルドラマ「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」も人気がある。だが、ごく最近、「AirTag」という名前の小さいトラッカーも作るようになった。これを、鍵束など自分の持ち物に付けておけば、Appleの「探す」ネットワークを使って所在を突き止めることができる。
この手のトラッカーは、新しいものではない。AirTagの最も大きなセールスポイントは、「探す」ネットワーク、つまり何億台ものApple製デバイスから成るネットワークだ。4月上旬、「探す」ネットワークはサードパーティー製品にも対応し、自転車やヘッドホンなどにも使えるようになった。その数の分だけ、「探す」ネットワーク上のデバイスが増えることになり、ネットワークの堅実性はさらに向上する。例えば、AirTagを付けた鍵束を紛失したと仮定しよう。iPhoneなど、「探す」ネットワーク上にある別のデバイスを持った人が、たまたまその鍵束の現在地に近づくと、AirTagはそのiPhoneとバックグラウンドで安全に通信し、鍵束の位置情報を更新してくれる。したがって、対応するデバイスが増えることは、重要な要素になるのだ。AirTagは基本的に、Appleの「探す」ネットワークがいかに強力でそのリーチが広いかを披露する格好の見本になっている。
AirTagの小ささは、いくら強調しても足りないかもしれない。重さは25セント硬貨2枚ほど、直径はお菓子の「Junior Mints」や「Milk Duds」「メントス」より一回り大きい。片側は白色、もう片側がステンレススチール製で、仕上げはかなり良い感じだ。実際、水深1mに30分沈めても大丈夫というIP67等級の防水・防塵性を備えている。
ステンレススチールの裏側には、交換可能なボタン型バッテリー「CR2032」が入る。販売時点で内蔵されており、Appleによると1年は持つという。バッテリー残量が低下したときにはiPhoneに通知が届くし、CR2032なら大体どこででも手に入る。Appleが、交換可能な、しかもごく一般的なバッテリーを採用してくれたのはありがたい。
ステンレススチール側にあるAppleのロゴには、数日使っただけで既にかすり傷が付いている。筆者は、AirTagをApple純正のレザーキーリングに入れ、キーホルダーに付けて使っている。傷といってもそれほど深い傷ではない。というより、ステンレス自体には全く傷が付いていないようにも見える。ロゴがどのようにステンレススチール面に刻まれているかは不明だが、スクラッチ式の宝くじをこすったように見えるという表現が一番ぴったりかもしれない。
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