かつて写真撮影といえば専用のカメラを使うしか選択肢がなかったが、最近はスマートフォンで撮ることが当たり前になった。確かにスマートフォンのカメラは性能が向上し、誰でもきれいな写真が撮れる。ただし、大きさに制約があるため、小さな内蔵ライトだけでは光量不足になりやすい。かといって、一般的なカメラ用の外付けストロボは使えない。
これに対しAppleは、スマートフォンに接続して使う外付けストロボの技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間3月4日に「ACCESSORY STROBE INTERFACE」(公開特許番号「US 2021/0068217 A1」)として公開された。出願日は2020年8月27日。
この特許は、モバイルデバイスと同期させて補助的に使う外付けストロボの制御方法に関するもの。デバイスの種類に制約はないが、内蔵ストロボを備えるスマートフォンやタブレットを想定した技術である。
外付けストロボは、モバイルデバイスと何らかの方法で接続して、データ通信するほか、発光などに必要な電力の供給をモバイルデバイスから受ける。接続方法は無線でも構わないとして説明されており、実施例で有線接続と無線接続の両方が使われている。
クレーム(請求項)では、モバイルデバイスの内蔵ストロボの発光タイミングに合わせて外付けストロボを光らせることや、調光の手順などを定めている。こうした制御を実行することで、モバイルデバイスのストロボと外付けストロボを同期させる仕組みだ。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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