厚生労働省は2月18日、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」において、修正版となるVer.1.2.2の配布(iOS版/Android版)を開始したと発表した。
今回の修正版には、それぞれ実機を用いて必要なテストを実施。特に、陽性者との接触の検知・通知のメカニズムについて、複数のOSバージョンおよび、機種の端末を用いて接触が適切に検知・通知されるかどうかを動作検証しているという。
新バージョンでは、Android端末の利用時に、陽性者との接触についての通知を受けとれなかった問題を解消。また、1m以内15分以上の条件に該当する陽性者との接触があった場合、本来通知すべきよりも多い接触件数が表示される可能性があったが、同問題についても解消している。
加えて、アプリの利用開始後しばらく経った後に、アプリが初期化される(利用規約などへの同意画面が再度表示されるまたは、継続使用日数が0日に戻る)問題が一部の端末で発生していたが、これについても改善を図ったとしている。ただし、新バージョンを入れても、すでに初期化された表示はもとの日付には戻らないようだ。
同省では、現時点で把握している不具合や指摘されている問題についても発表している。
それによると、利用している端末がiOSを搭載している場合、iOSのバージョンが13.5だと通知が受け取れないケースがあるという。なお、iOS14以降にアップデートすることで解決できるため、アプリを利用する際はiOSのアップデートを推奨している。
また、Android端末において陽性者との接触を通知することができない不具合の解消が図られているが、それとは異なる原因により、iOS端末で接触を通知できないケースがあるのではないかという指摘が、アプリのソースコードを掲載しているプラットフォーム「GitHub」においてあるという。この点については、順次調査を行い、不具合の解消に努めるとしている。
Android端末では、アプリがバックグラウンドから強制終了されることで、本来であればGoogleが提供する接触通知機能と連動して得られる情報(陽性者が通知サーバーに登録した接触に関する情報)が取得できないケースがあるという。さらには、バックグラウンドで起動している状態にあっても、当該処理を定期的に実行していないケースを確認しているという。
同アプリでは、再起動(アマビエのイラストと「STOP感染拡大」の文字の画面が表示されることを確認)することで、接触に関する情報を端末にダウンロードし、各端末内の記録と照合・通知が行えることから、定期的(1日1回程度)なアプリの再起動を推奨している。
同省によると、アプリについては今後も不具合が発生した場合には速やかに解消し、機能の改善を図っていく必要ため、今後のCOCOAの運営(開発・運用)には、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室と厚生労働省の連携チームを発足させるとしている。
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