フランスは、米IT大手各社を主な対象とした新しいデジタル税の徴収を12月に開始する計画で、同国の経済・財務省は対象企業に納税するよう通達したという。Reutersが米国時間11月25日に報じた。
仏政府が課す3%のデジタル税は、年間売上高が同国内で2500万ユーロ(約31億円)以上、全世界で7億5000万ユーロ(約934億円)以上ある企業に適用される。この新しい税制は2019年に導入されたが、Donald Trump米大統領の怒りを買ったことを受けて、フランスは課税を延期していた。
Trump氏はフランスのデジタル税を、成功を収めている米IT企業に対する直接的な攻撃だと解釈し、報復措置としてシャンパンやハンドバッグなど、米国に輸入されるフランス製品に対して追加関税を課すと脅しをかけていた。
フランスは2020年に入り、米との関税戦争を回避するために、デジタル税について一時的に休戦することでTrump氏と合意した。この時点では、フランスのデジタル課税は、経済協力開発機構(OECD)による国際課税ルールに取って代わられる可能性があると考えられていた。しかし、新たな国際課税ルールの導入は2021年に延期され、フランスは大手IT企業からの税徴収を無期限に延期することには消極的だった。
フランスは以前から、デジタル課税を12月に開始することを計画しており、同国の2021年の予算案には、同国が2020年にデジタル課税による4億ユーロ(約500億円)の税収を見込んでいることが示されている。ただし、フランスの経済・財務省はこれまでどおり、新たな国際課税ルールが導入され次第、同国独自のデジタル課税を廃止することにしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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