人々が「AirPods」を購入する理由の1つは、所有する他のApple製端末(「iPhone」「iPad」「Mac」)に簡単に接続できることだ。AirPodsを複数のApple端末とペアリングするこのプロセスがまもなくさらにシームレスになり、ユーザーが使用するApple端末を変えると接続先が自動的に切り替わるようになると、Appleは米国時間6月22日、Worldwide Developers Conference(WWDC)2020で発表した。ハイエンドモデルである「AirPods Pro」に、サラウンドサウンドを模倣する「空間オーディオ」機能を追加することも発表した。
仮想的なサラウンドサウンドは、何年も前からヘッドホンで提供されており、最も新しいものとしては「Dolby Atmos」などがある。しかし、Appleの新しい空間オーディオ機能は、よりリアルなサラウンドサウンド体験を創出する可能性がある。AirPods Proは、内蔵された加速度センサーを使用してユーザーの頭の動きをトラッキングすることにより、頭の動きに応じてサウンドを空間に配置し、より臨場感あふれるサラウンドサウンドを実現するためだ。サラウンドサウンド効果は通常、ユーザーが頭を動かすと消えてしまう。
頭の動きをトラッキングする機能を装備したハイエンドPCゲーム用のヘッドホンはいくつか存在するが、それらはたいていサイズが大きく、また、一般的にはPCがなければその機能が利用できない。
Appleによるリリースがうわさされている「AirPods Studio」(フルサイズのノイズキャンセリングヘッドホン)に、この空間オーディオ機能が搭載される可能性がある。この機能が搭載されれば、ソニーやBoseが350~400ドル(約3万7000~4万3000円)の小売価格で提供する最上位のノイズキャンセリングモデルとの差別化につながる可能性がある。
なお、この機能を含むソフトウェアアップデートがAirPodsに提供される時期は不明だが、2020年秋に「iOS 14」がリリースされるときになる可能性が高い。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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