Amazon.comは米国時間6月16日、倉庫内でソーシャルディスタンスを確保するのに役立つ新たな人工知能(AI)システムを開発したと発表し、基盤技術を無料で公開する計画だと述べた。
この技術は「Distance Assistant」という名称で、台に設置された50インチのモニター、カメラ、ノートPCで構成される。従業員が互いにどれほどの間隔を空けて歩いているかをカメラで追跡し、デバイス上で歩いている人の周囲に拡張現実(AR)の輪を表示する。対人距離を6フィート(約1.8m)確保していると輪は緑のままだが、近づきすぎると赤に変わる。
最初のDistance Assistantシステムは、すでにAmazonの施設数カ所に設置済みだ。同社は、今後数週間のうちにこれらのデバイスを数百台導入し、この瞬時に視覚でフィードバックできる仕組みを従業員らに提供する計画だという。
Distance Assistantで使われているソフトウェアはオープンソースとして提供されるため、他の企業もAmazonにライセンス料を支払うことなく、似たようなデバイスを独自に構成できる。
この新システムは、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、Amazonが自社の倉庫を安全に保つために利用するツール群に加わるものだ。ただし同社は、自社のエッセンシャルワーカー(必要不可欠な労働者)を保護する対策が不十分だとして、多くの批判に直面してきた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」