客席を自由に移動できるバーチャルコンサート--KDDIが「音のVR」アプリで配信

 KDDIとKDDI総合研究所は6月8日、新日本フィルハーモニー交響楽団と東京混声合唱団とともに、新しい音楽鑑賞の提案として、119名のミュージシャンが演奏したバーチャルコンサートを「新音楽視聴体験音のVR」アプリで配信すると発表した。


 KDDI総合研究所が開発した「音のVR」は、360度動画の見たい・聴きたい部分に自由自在にフォーカスできるインタラクティブ視聴技術。最大360度8Kビデオ・360度3Dオーディオから、空間的に自然な広がりと定位を持つ、任意の範囲の音場をリアルタイムに合成・再生できるという。

 音のVRを利用したバーチャルコンサートでは、利用者の動作やスマートフォンなどの操作に応じて、好きなパートに近づいたり遠ざかったりでき、あたかもコンサートホールの舞台上や客席を自由自在に移動し、自分だけの特等席で音楽を鑑賞しているような疑似体験が可能だという。


ユーザーの視聴イメージ

 新日本フィルハーモニー交響楽団のフランチャイズホールである「すみだトリフォニーホール」のステージを背景に、119名のミュージシャンが、合唱の定番曲として老若男女に親しまれている「Believe」をリモート演奏する。

 なお、新日本フィルハーモニー交響楽団と東京混声合唱団による共演は2013年3月以来となる。Believeの演奏には、さまざまな音楽発表の場を失った小中学生や高校生をはじめ、音楽ファン、音楽関係者と一緒に困難を乗り越えていきたいという想いが込められているという。

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