Facebookの元従業員らが最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏に対し、Donald Trump大統領のオンライン投稿について行動を起こすよう求める公開書簡を発表した。これに先立って、同社の現従業員の間から、大統領の投稿についてファクトチェックや注意喚起ラベルの付与をしないとするZuckerberg氏の方針を批判する声が出ていた。The New York Timesが米国時間6月3日付でオンライン公開した書簡の中で、同社でも屈指のベテランだった元従業員30数名はZuckerberg氏の姿勢について、Facebookコミュニティーの価値観を「裏切るもの」だと批判した。
書簡に署名した元従業員の以前の役職は、エンジニア、ポリシー担当の幹部、デザイナー、Facebookの最初期のコミュニケーション責任者など、多岐にわたる。
元従業員らは書簡の中で、「Facebookの上層部は、政治が関わる言論についてのポリシーを見直さなければならない。まずは政治家(の投稿)についてファクトチェックを行い、有害な投稿についてはその旨を明記した警告ラベルを付与するところから始めるべきだ」「われわれが入社したFacebookは、一般の人々に力を与えるための製品を開発し、ユーザーを守るポリシーを掲げる会社だった」と記している。
この書簡では、Facebookがすでに政治的コンテンツを精査していることも認めている。具体的に、リンクに警告を付与する、コンテンツの拡散を防ぐためにランキングを下げる、政治家以外の投稿のファクトチェックを行うといった行為を挙げている。「彼ら(Facebook上層部)は、選挙で選ばれた政治家に課される基準は、こうした政治家が統治する人々よりも低くあるべきだ、との判断を示している。一般ユーザーのためのルールとは別に、政治家向けのルールが設けられており、これは地元の市長からアメリカ合衆国大統領まで、すべての政治家に適用されている」と書簡は指摘した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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