複数のテクノロジー企業が、米連邦議会に対してブラウザー履歴を保護するよう求めている。米連邦捜査局(FBI)は、禁止する法案が成立しない限り、捜査令状なしに履歴データを入手できるようになる。
米上院は米国時間5月13日、政府に対して米国民のブラウジング履歴および検索履歴を捜査する前に令状を取得するよう求めるUSA Freedom Reauthorization Actの修正案を否決した。Ron Wyden上院議員(民主党)およびSteve Daines上院議員(共和党)によって提出された超党派による修正案は、1票差で上院を通過しなかった。
現在、プライバシー保護団体やテクノロジー企業は、履歴の保護を検討するよう米下院に求めている。Mozilla、Reddit、Twitter、Patreon、およびReform Government Surveillance、Engine、i2Coalitionは22日、共同署名した書簡を公開し、Wyden議員とDaines議員が提案した修正案を含めるよう下院のリーダーらに求めた。
この書簡には「ユーザーはわれわれが個人情報の責任ある管理者として行動することを求めており、われわれの業界はその信頼によって成り立っている」「米国民のオンライン検索履歴およびブラウジング履歴は非公開とされなければならず、政府が入手するには令状を必要とすべきだ」と書かれている。
USA Freedom Reauthorization Actの下で、連邦議会は米国愛国者法(Patriot Act)によって3月に失効した政府の監視権限を復活させようとしている。議員らは同法案に、プライバシーおよび自由権に関する知見を提供する外部の法律専門家の関与を外国情報監視裁判所に求める修正案などの条項を追加してきた。
同法案は5月14日、Wyden議員およびDaines議員の修正案を含まないまま米下院に送られた。この法案が成立すると、FBIは米国民のウェブブラウザー履歴を令状なしに閲覧することが可能になる。
この他にも、米自由人権協会(ACLU)、Fight for the Future、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、DuckDuckGo、Center for Democracy & Technologyなど50を超える団体がこうした保護を求めて18日、下院のリーダー宛てに共同で書簡を公開している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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