リモートワーカーの8割以上は生産性、コミュニケーションが良好

Vala Afshar (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル2020年05月16日 07時30分

 2020年のリモートワークに関する調査によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受けて在宅勤務をする人が増えたが、自身のリモートワークの生産性が低いと考える人はわずか2%にすぎないという。また、67%の労働者は長期にわたりリモートワークをすることに関心があるという。

 Salesforce Researchは、消費者や労働者の変化する体験や期待、今後の見通しをより詳しく理解するため、世界の一般の人々を対象に隔週で調査を実施している。その結果は、「Tableau」のインタラクティブダッシュボードで公開されており、このダッシュボードでは、国や世代、収入、性別、業種ごとのデータを表示させることが可能だ。この国際的な調査で判明した主な結果を以下で紹介していこう。

従業員の体験

  • 労働者の62%は自宅で仕事をしており、51%はCOVID-19が発生してから在宅勤務を始めた。
  • リモートワーカーの44%は以前よりも頻繁にビデオ会議を使用している。
  • COVID-19の影響で、25%は仕事用に新しい/改善されたテクノロジーを雇用主から支給されている。
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  • リモートワーカーの86%は自身の生産性について、「非常に良い」または「良好」と評価している。
  • リモートワーカーの81%は同僚とのコミュニケーションのとり方について、「非常に良い」または「良好」と評価している。
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 リモートワーカーが雇用主に最も求めているものは、何なのだろうか。労働者が最も重要と考えていることのトップ3は、従業員への信頼を実際に示すこと、従業員との信頼を構築すること、そして、定期的にコミュニケーションをとることだった。

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 COVID-19のパンデミックによって雇用主から得られたもののトップ3は、柔軟性の向上(41%)、リモートワークできるという選択肢(39%)、コミュニケーションの頻度の向上(34%)だった。

 パンデミック収束後に通常の勤務生活に戻るときの懸念要素のトップ3は、職場での健康と安全(51%)、安定的な雇用(46%)、家族(44%)だった。

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働き方の未来

 COVID-19のパンデミックによって、多くの労働者が不安定な立場に置かれるという、労働市場の長期的な傾向がさらに加速している。以下の調査結果を見ると、さまざまな業種の従業員が自身のキャリアについて感じていることや、職場で求められるスキルに対して行動を起こそうと考えていることがよく分かる。

  • 労働者の60%は、雇用主が求めるスキルが自分にはあると考えている。
  • 労働者の48%は失業することを心配している。
  • 労働者の41%は転職を検討している。
  • 労働者の69%は、パンデミックによって仕事の性質が永遠に変わってしまうと考えている。
  • 労働者の66%は、自分には最新のスキルがあると考えている。
  • 労働者の57%は、自分のスキルセットをアップデートしたいと考えている。
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マーケティングや販売、カスタマーサービスなど

 Salesforce Researchはマーケティングや販売、カスタマーサービス、中小企業の業務に関するデータも収集した。この調査で明らかになった主な結果は、以下の通りだ。

  • マーケティング:消費者の32%は、企業が顧客と平常通りのコミュニケーションをとることについて、全面的に適切だと考えている。
  • 商取引:消費者の38%は、過去2週間に非接触型の配達サービスを通常よりも多く使用したと答えている。
  • 販売:販売員の素質に関して最も重要視されていることは、価格の安さで、共感、製品に関する専門知識がこれに続いた。
  • カスタマーサービス:消費者は、この2週間で、企業からの情報源として最も役に立ったのは、電子メール、電話、アカウントポータルと答えている。
  • 中小企業:消費者の45%は、中小企業のビジネスモデルが変化していることに気づいている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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