新型コロナウイルスの影響が世界に広がる中、海外でじわじわと増えつつあるジャンルの製品がある。それは、ドアノブや電車の吊り革、エレベーターのボタンなどに直接触れなくて済むための「NON-CONTACT TOOL」などと呼ばれるグッズだ。
たとえば「Non-Contact Door Opener」なる製品は、本体が巨大なカギのような形状をしており、フック状になった先端をドアノブに引っ掛けて開け閉めができる。手が直接ドアノブに触れずに済むのはもちろん、ドアノブに触れるのはフックの内側だけなので、ポケットにそのまま放り込んでおいても(比較的)衛生的だ。
また「Gryp」という製品は、指サックを大型化させたかのような構造で、ドアを開く用途のほか、吊り革につかまったり、ボタンを押したりできる。不特定多数の人が触れるエレベーターのボタンでは、指先が触れるのを嫌って、指の第二関節などでボタンを押している人は少なくないだろうが、このグッズを使えば肌で触れることなく、行き先の階のボタンを押せるというわけだ。
どの製品も、使用後はそれ自体を拭く必要はあるものの、不特定多数の人が触れるドアノブやボタンに、指先が直接触れずに済むのは大きな利点だ。少なくとも、そうしたドアノブやボタンに触れたあと、手を洗えない状態が長時間続くよりははるかにマシだ。
こうしたグッズは、海外では「NON-CONTACT TOOL」「ZERO CONTACT TOOL」などで検索すれば複数の製品が見つかるが、最近になって、日本でも同様のコンセプトを持つ製品がいくつか登場している。
今回筆者が購入したケープリントの「Logoryl DOOR(ロゴリル ドア)」は、アクリル製のボディがネコの形をしており、フック状になった尻尾の部分を使って、つり革を持ったり、ドアノブを開けたりできる。
触れるのはあくまでもフック=尻尾の内側のみなので、ポケットの中に入れても手などへの接触を最小限にできる。帰宅したらこのグッズ自体をアルコールティッシュなどで拭くようにすれば、圧倒的に清潔に済ませられる。
また、oodesignは、エレベーターのボタンを触れずに押すための棒「o-stick」を販売している。3Dプリンタ製とのことだが、同社によるとすでに100個以上を販売しているという。また3Dデータを公開しているので、3Dプリンタを所有していれば自作できてしまうのがありがたい。
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