仮想通貨取引所のUniswapと貸付プラットフォームのLendf.Meから、ハッカーが2500万ドル(約27億円)以上に相当する仮想通貨を盗み出した。
これらの攻撃は、それぞれ米国時間4月18日と19日に行われた。まだ調査中だが、2件の攻撃は関連していると考えられており、同じグループまたは個人が実行した可能性が非常に高い。
捜査当局によると、ハッカーはさまざまなブロックチェーン技術のバグと正規の機能を組み合わせて、高度な「再入攻撃」(Reentrancy Attack)を組織したとみられるという。
再入攻撃によりハッカーは、元の処理が承認または拒否される前に、資金の引き出しを繰り返し、連続的に実行することが可能になる。
UniswapとLendf.Meの類似点は、どちらのプラットフォームも以下を利用していたことだ。
imBTCを発行しているTokenlonは、UniswapとLendf.Meへの攻撃を受けて19日にレポートを公開し、「われわれの知る限り、ERC-777トークン規格にセキュリティの脆弱性はない。ただし、ERC777トークンとUniswapまたはLendf.Meのコントラクトを組み合わせることで、(中略)再入攻撃が可能になる」とした。
本稿執筆時点で、Uniswapは30万~110万ドル、Lendf.meは2450万ドル以上を失ったとみられている。
ハッカーは、再入攻撃によって各プラットフォームの資金を自らのウォレットに吸い上げ、その直後に他のアカウントに送金していた。
両ウェブサイトは、さらなる攻撃を防ぐため閉鎖されている。TokenlonはimBTCトークンを停止しており、全ての新規取引をブロックして、ハッカーがほかのプラットフォームに新たな攻撃を仕掛けられないようにしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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