Appleが、Beatsのプレジデントを交代させる。Beatsは2014年に30億ドルで買収した高級ヘッドホン/イヤホンメーカーだ。長年同職を務めたLuke Wood氏が退任し、4月末よりAppleのベテラン幹部で「Apple Music」とインターナショナルコンテンツを統括するOliver Schusser氏が引き継ぐ。
Appleは幹部の交代を公式に発表していないが、インターネットソフトウェア&サービス担当シニアバイスプレジデントEddy Cue氏が従業員らに電子メールで伝えた。Beatsの広報担当者は米CNETに対し、Wood氏が米国時間4月30日に退任し、Schusser氏が後任となることを明らかにした。Schusser氏は引き続き、Cue氏の直属でApple Musicとインターナショナルコンテンツを担当する。
Cue氏は従業員宛てのメールで「昨年Luke Wood氏から、何か新しいことをしたいとの希望を聞いた。私は彼の前向きな姿勢に感謝するとともに、今回の配置転換を準備することができた」と述べた。
Beatsは2006年にDr. Dre氏とJimmy Iovine氏が創業。Wood氏は創業者ではないが、Beatsの初期から関わっており、2011年に正式に参加した。The New York Timesによると、Iovine氏は2018年4月にAppleを退職している。Schusser氏はAppleに15年以上在籍し、インターナショナルコンテンツの事業拡大を担ったほか、Apple Music部門を率いてきた。
Cue氏は、新型コロナウイルスのパンデミックの最中に幹部を交代することを気にかけており、「発表のタイミングとしては、理想的ではない」とした。しかし、Beatsにとってビジネスを前に進めることが最も重要だと述べ、今後もAppleは「Beatsのブランドに力を注ぎ、音楽ポートフォリオにおけるBeatsの役割をしっかりと維持していく」との意思を示した。
AppleとBeatsが独自のダイナミックな連携を進める中、Schusser氏がBeatsを引き継ぐことになる。BeatsはAppleに買収されてから8つの新製品を発売しており、その多くは200ドルを超える。一方Appleも独自ブランドのヘッドホンに取り組み、「AirPods」や「AirPods Pro」は人気商品となった。
BeatsはAppleの開発陣と協力し、2019年に「Powerbeats Pro」というヒット商品を生み出した。4週間ほど前には第4世代「Powerbeats」も発表している。
Appleは将来、小型イヤホン以外にもヘッドホン事業を拡大していく可能性がある。Appleは先週、モジュール式のオーバーイヤーヘッドホンに取り組んでいると報じられていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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