Googleの親会社Alphabetの傘下で人工知能(AI)を手がける英DeepMindは、ゲーム機「Atari 2600」のビデオゲーム全57本をプレイできるばかりか、人間の平均スコアを凌駕するAIシステムを開発したという。先ごろ公開された研究論文で明らかにした。
論文によると、このAIは「Agent57」という名称で、これらのゲームで標準的な人のベンチマークを初めて上回ったという。
研究チームは、研究内容について説明したブログ記事で次のように述べている。「ゲームは、適応アルゴリズムを構築するのに素晴らしい実験場だ。豊富なタスクが用意されており、プレイヤーは複雑な行動戦略を練って使いこなせなければならないが、ゲームには進展具合を測る簡単な指標(ゲームスコア)も備わっており、これを基準に最適化が施せる。最終的な目標は、ゲームに長けたシステムを開発することではなく、ゲームを足掛かりに、学習によってさまざまな課題に適切に対応できるシステムを開発することだ」
Agent57は、AIに関するDeepMindのこれまでの取り組みを土台にしている。2016年3月、同社の機械学習システム「AlphaGo」は、戦略的ボードゲームである囲碁で、世界チャンピオンのLee Se-dol氏に勝利した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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