サイバーセキュリティ企業のPalo Alto Networksが米国時間3月10日に発表した調査レポートによると、米国の病院でインターネットに接続された画像装置の83%が、サポートが終了した古いOSを使用しているという。そうした装置はたとえハッカーが悪用できる既知の脆弱性があってもアップデートできないと、同社は指摘している。
この割合は2018年から大幅に増えており、その理由として、Microsoftが2020年に「Windows 7」のサポートを終了したことが挙げられる。Microsoftが2014年にサポートを終了した「Windows XP」など、さらに古いOSで稼働している装置も多い。こうした画像装置には、X線やMRI、マンモグラム、CATスキャンを扱う機器も含まれている。
Palo Alto Networksで調査チームを率いるRyan Olson氏はこの調査結果について、インターネットに接続された装置にはあらゆるコンピューターと同じく適切な保守が必要でえあることを改めて示すものだと述べた。スマート電球やスマート温度計など多くの家庭用装置は、そのデバイス専用に設計された比較的単純なOSを使用している。Olson氏のチームが調べた画像装置のようなより複雑な装置は、PCに搭載されているのと同じOSを稼働している。
調査では、米国における120万台のインターネット接続デバイスを対象とした。市場調査会社のGartnerによると、2019年に稼働していたインターネット接続デバイスは48億台あったといい、同調査の対象はそのごく一部でしかない。Palo Alto Networkはこのデータを、同社のIoTセキュリティサービス「Zingbox」を利用してデバイスを管理している顧客から得た。今回の調査では、画像装置の具体的な製品名は明かされていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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