TwitterとFacebookが、米民主党の大統領候補指名を争っているJoe Biden氏のバイラル動画に対して、信頼できない情報であることをはっきりと示す行動に出た。この動画は、Biden氏がDonald Trump米大統領を支持しているかように見せかけたものだ。Twitterはファクトチェックの後、この動画に「改変されたメディア」というラベルを付けた。またFacebookも、「一部虚偽の情報」というラベルを付けている。
この13秒の動画は、ホワイトハウスでソーシャルメディア担当ディレクターを務めるDan Scavino氏が米国時間3月7日にシェアし、Trump氏がリツイートしたもので、Biden氏が「Donald Trump氏が再選されるしかない」と述べたところで終わっている。この映像の元になったのは、Biden氏がミズーリ州カンザスシティの集会で行ったスピーチだ。スピーチ全体を見ると、Biden氏は次のように述べていた。「もしわれわれがここで輪になって撃ち合えば、Donald Trump氏が再選されるしかない。実りある選挙戦を展開しなければならない。力を貸してほしい」
FacebookとTwitterによる今回の措置は、ソーシャルメディアが政治的な発言にどのような基準を適用するかを示す出来事で、両社が虚偽情報に対して適切なアプローチを採っているのか、議論を呼ぶことになるだろう。民主党は以前から、過去に投稿された改変動画が削除されていないと批判している。一方の共和党はラベル付けについて、保守的な内容の発言を抑圧する手段と見なしているが、ソーシャルネットワーク側はそのような見方を繰り返し否定している。
TwitterはScavino氏のツイートに「改変されたメディア」というラベルを付けたが、動画を視聴することはできる。同社は米CNETに対し、このツイートは5日に発効した「合成または操作されたメディアに関するポリシー」に反すると述べた。これはTwitterが同ラベルを適用した初の事例であり、広報担当者によると、Biden氏の動画の別のバージョンにも適用したという。
このラベルはタイムライン上でのみ表示され、ツイートの詳細ビューでは表示されない。Twitterはこの修正に取り組んでいると述べた。問題のTwitter動画は本稿掲載時点で670万回以上再生されている。
Facebookの場合、「一部虚偽の情報」というラベルを見ることなく動画を視聴することはできない。ラベルからは、ファクトチェックサイトであるLead Storiesなどの記事にアクセスできる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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