文房具好きにはたまらない辞典だ。これを「必要とする」人は多くないかもしれないが、これを「欲する」人は多いだろう。文房具そのものの名称に始まり、製品名、部品、規格、社名、人名など、「こんなものまで?!」という語句が、イラストと共に細かく解説されている。
「この本の使い方」ではなく「この本の楽しみ方」とあるように、気になる語句の意味を確認するだけでなく、イラストを眺めながら理解を深めたり、周辺知識を得たりと、あちらこちらに楽しみがちりばめられている。例えば、なんとなく使っていた「グラシン紙」がどのようにできているのかを知ったついでに、「パラフィン紙」との違いを知ったり、「鉛筆」と「ペンシル」と「ロケット鉛筆」について比較してみたり、「普段、そこまで深く考えたこともなかった」ようなことを考えるきっかけになる。
随所に挟まれたコラムも必読だ。「定規とものさしは違うものなのか?」といった、これまた「ちょっと疑問に思ったことはあるが、調べたことはなかった」ような素朴な疑問が解決するかもしれない。困った時に調べるための辞典としても、もちろん活用できるが、ありそうでなかった、楽しむための辞典だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」